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性差に着目した慢性腎臓病新規治療標的の同定

Research Project

Project/Area Number 23K14726
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 52010:General internal medicine-related
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

井出 真太郎  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10963069)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Keywords慢性腎臓病 / 性差 / 単一細胞シークエンス / 性差医療
Outline of Research at the Start

慢性腎臓病は進行により末期腎不全や大血管による死亡に繋がることから、新規治療標的の同定が急務となっている。申請者は、腎臓を修復する能力が、男性と比較して女性で高いことがこれまでの研究で報告されていることに着目し、この理由を明らかにすることが新しい治療につながると考えた。そこでマウス腎臓を用いて、腎臓各細胞において全ての遺伝子を比較する手法により、どの遺伝子が雌雄で異なっているかを明らかにする。そして、得られた雌雄で異なる遺伝子群から修復に関与する候補を選定しなぜ遺伝子が異なっているのか、どのように腎臓修復に関与しているかを解析する。これによって慢性腎臓病の新しい治療戦略に繋げる。

Outline of Annual Research Achievements

申請者は、多くの臨床研究において腎臓障害後の予後が男性と比較して女性で良好なことに着目し、女性の腎臓では男性の腎臓と比較して腎修復に寄与する因子が強く発現していると想起した。本申請研究の目的は、腎臓各細胞種での遺伝子発現を雌雄で解析することで腎障害の性差を規定する因子を同定し、またはそのメカニズムを解明することである。初年度はそれぞれの研究計画について下記の結果が得られている。
研究計画1: 雌雄マウス腎臓を用いた遺伝子発現の網羅的解析  初年度では、雌雄腎臓を用いた単一細胞シークエンスデータ(scRNA-seq)の作成とその解析を行った。その結果、雌の近位尿細管細胞で雄の近位尿細管細胞で強く発現している遺伝子群についてGene ontology解析を行ったところ、Nrf2経路やPPARα経路に関わる遺伝子が強く発現していることが確認できた。また、単離した雄マウス糸球体についても単一細胞シークエンス法を施行し既にデータセットを得ている状態である。
研究計画2:雌雄マウス腎臓における遺伝子発現差異のメカニズム解明 研究計画1で同定した遺伝子が雌雄、年齢について変化するかを確認するため、若年高齢雌雄マウスの腎臓検体の採取を行った。
研究計画3: 腎障害モデルマウス及び細胞モデルを用いた腎臓修復促進因子の同定 研究計画1で同定されたPPARα経路に着目し、この経路を促進するペマフィブラートが2型糖尿病モデルマウスで認められた腎尿細管障害に改善効果があることをマウスモデルで確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度に予定していた雌雄マウスの単一細胞シークエンス法の実施及び解析はほぼ終了しており、雌雄で腎臓各細胞種で異なる遺伝子群の同定もでてきている。その中から現在複数の腎臓修復候補遺伝子も抽出できており、それらを標的とした腎障害への介入実験も予定通り進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策は以下の通りである。
研究計画1: 雌雄マウス腎臓を用いた遺伝子発現の網羅的解析 雌雄腎臓全体の単一細胞シークエンス法の解析に加え、得られた単離糸球体の単一細胞シークエンスについても解析を進める。こちらについては、雌マウス腎臓糸球体のデータセットが得られていないため、作成を進める。
研究計画2:雌雄マウス腎臓における遺伝子発現差異のメカニズム解明 卵巣及び精巣摘出したマウス腎臓や高齢雌雄マウス腎臓を用いて研究計画1で得られた候補遺伝子群の発現変化を評価する。
研究計画3:腎障害モデルマウス及び細胞モデルを用いた腎臓修復促進因子の同定 今回の単一細胞シークエンス法で同定した雌雄で発現が異なる経路について腎修復を促進するかどうかについて解析を行う。既にPPARαの尿細管障害に対する効果は検討しているため、今後は慢性腎臓病で尿細管細胞とともに問題となるポドサイトに焦点を当てて検討を行う。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2023

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] 糖尿病性腎臓病において選択的PPARαモジュレーターは尿細管障害を軽減させる2023

    • Author(s)
      井出真太郎、前澤善朗、井出佳奈、塚越彩乃、寺本直弥、横手幸太郎
    • Organizer
      第66回日本糖尿病学会年次学術集会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] Sex differences in resilience to ferroptosis underlie sexual dimorphism in kidney injury and repair2023

    • Author(s)
      井出真太郎
    • Organizer
      第66回日本腎臓学会学術総会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 糖尿病モデルマウスの腎障害における選択的PPARαモジュレーターの効果2023

    • Author(s)
      前澤善朗、井出真太郎、山口彩乃、佐藤哲太、寺本直弥、井出佳奈、横手幸太郎
    • Organizer
      第34回糖尿病腎症研究会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] SGLT2阻害薬は急性腎障害後の尿細管障害を軽減する2023

    • Author(s)
      井出真太郎、前澤善朗、井出佳奈、佐藤哲太、山口彩乃、寺本直弥、横手幸太郎
    • Organizer
      第34回糖尿病腎症研究会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 急性腎障害後腎修復で認められる性差はフェロトーシス感受性によりもたらされる2023

    • Author(s)
      井出真太郎
    • Organizer
      第34回腎とフリーラジカル研究会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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