Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
遺伝性ATTRアミロイドーシスは主に肝臓で産生された変異型トランスサイレチン (TTR)が原因となりアミロイドを形成し、全身諸臓器に沈着することにより様々な臓器障害を引き起こす常染色体優性の神経難病である。これまで肝移植療法が行われ本症の予後を劇的に改善したが、長期生存例は脳アミロイド血管症による中枢神経症状を高頻度に呈することが明らかになってきた。近年開発された四量体安定化剤や核酸医薬も脳アミロイド血管症を抑制する効果は期待できない。本研究では、中枢神経系に存在する脳髄膜リンパ管に着目することで、“除去システムの観点”から本症のアミロイド沈着機構の解明につなげる。