Project/Area Number |
23K14780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
浅野 徹也 横浜市立大学, 附属病院, 指導診療医 (80963983)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | CRMP1 / CRMP2 / ALS / SOD1 |
Outline of Research at the Start |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,大脳・脊髄における不可逆な運動神経細胞の変性を特徴とする致死的神経難病であり,Sema3Aシグナルが病変部位で亢進していることが知られている.本研究ではALSモデルマウスにおいてSema3Aの下流のCRMP1,CRMP2のリン酸化を同時に抑制することで臨床応用に展開できるような飛躍的な治療効果をめざすとともに,CRMPs分子間でのクロストークを解析し, ALSの病態解明,バイオマーカー開発に繋げることを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)において、病変部位である大脳・脊髄において軸索反発因子であるSema3Aに関連したシグナルが亢進していることが報告されている。我々はALSモデルマウスであるヒトsuperoxide dismutase1 G93A変異トランスジェニックマウス(SOD1G93Aマウス)を用いてSema3Aシグナル下流因子であるCRMP1の522番目セリン(S522)を非リン酸化させ、シグナルを阻害することで生存期間が延長や運動機能の改善することを報告している。本研究ではCRMP1に加えSema3Aの代表的下流因子であるCRMP2のリン酸化も同時に抑制し、神経変性に対する影響を確認する事を目的としている。本年度は、SOD1G93AマウスにCRMP1とCRMP2のS522をアラニンに置換することで非リン酸化させたCRMP1S522A/S522A/CRMP2S522A/S522A/ SOD1G93Aマウスを作出し,生存期間の確認,表現系の確認を開始した。CRMP1S522A/S522A/CRMP2S522A/S522A/ SOD1G93Aマウスに関して胎生致死などないことを確認し系統維持できる事を確認した。現在、生存期間の確認、表現系解析を開始しており、現時点では、生存期間に関して対照群としたSOD1G93Aマウスに比し、生存期間の延長を認めている。今後加えて病理学的解析、プロテオミクス解析を用いてALS病態においてCRMP1とCRMP2を同時に非リン酸化させSema3Aシグナルを強力に阻害した影響の検証をすすめていく。また、CRMP1とCRMP2のリン酸化を同時に阻害する候補薬物をいくつか探索を開始しており、細胞実験にて実際にリン酸化を阻害するか確認していく予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CRMP1S522A/S522A/CRMP2S522A/S522A/ SOD1G93Aマウスがトリプルトランスジェニックマウスであるため、作出するにあたって時間をようした。作出後は順調に生存期間を含めた表現系の解析をスタートできている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の展開としては以下の3点に大別される。 ①表現系の差異を確認後、ChAT染色にて運動神経、GFAP染色にてアストロサイト、Iba1染色にてミクログリアなど神経細胞の変性の影響を確認する。また、プロテオミクス解析でSema3Aシグナルを強力に阻害した影響を確認する。 ②培養細胞(HEK293およびNuero2A)、神経系マウス初代培養を用いてCRMP1、CRMP2のリン酸化を阻害する薬剤を探索する。 ③SOD1G93AマウスにCRMP1およびCRMP2のリン酸化を抑制する薬剤を投与し表現系への影響を確認していく。
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