Project/Area Number |
23K14834
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
加賀 徹郎 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20897334)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | アルコール性肝障害 / 生体レドックスイメージング / 動的核偏極法 / DNP-MRI / ミトコンドリア代謝 |
Outline of Research at the Start |
アルコール性肝障害は長期にわたる過剰なアルコール摂取によって肝臓に生じる病態の総称である。肝炎ウィルス関連肝疾患は減少しているのに対して、アルコール性肝障害の有病率は増加の一途を辿っている。アルコール性肝障害の進行度についての非侵襲的な評価法や診断法は存在しないため、本研究では生体内の酸化還元代謝を可視化する超偏極技術(DNP-MRI)を用いて、非侵襲的なアルコール性肝障害の早期検出法を確立することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超偏極技術を用いたMRI(DNP-MRI)によって、アルコール性肝障害における肝代謝の変化を可視化すること、そして最終的には不可逆となるような線維化の検出法を確立することを目指す。本年度はエタノール飼料(Liber-Decarli Diets)を与えることによってアルコール性肝障害モデルマウスを作成できることを確認した。続いて、2種のDNP-MRIを用いて、アルコール性肝障害モデルマウスの早期における代謝変化のイメージングを開始した。具体的には、Carbamoyl PROXYL (CmP) を造影剤として用いたin vivo DNP-MRIによる生体内における肝臓のレドックス代謝と、体外で超偏極した13Cピルビン酸を造影剤として用いたdissolution DNP-MRIによるピルビン酸から乳酸への代謝活性の評価を行った。 一般的に、アルコール性肝障害では肝障害の原因の一つにアセトアルデヒドが関与する酸化ストレスがあること、アルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素が補酵素としてNAD+を必要とするため、アルコール性肝障害ではNAD+/NADH比が低下しピルビン酸を乳酸に変換する反応が亢進することが知られている。一方で、本研究の早期アルコール性肝障害における検討では、ピルビン酸から乳酸への代謝活性は経時的に低下し、生体内レドックス代謝は低下する可能性が示唆された。本研究の結果は2024年7月に行われるSAMI(Society of advanded medical imaging)2024で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
R5年度はエタノール飼料(Liber-Decarli Diets)を与えることによってアルコール性肝障害モデルマウスを作成できることを確認した。続いて、2種のDNP-MRIを用いて、アルコール性肝障害モデルマウスの早期における代謝変化のイメージングを開始した。具体的には、Carbamoyl PROXYL (CmP) を造影剤として用いたin vivo DNP-MRIによる生体内における肝臓のレドックス代謝と、体外で超偏極した13Cピルビン酸を造影剤として用いたdissolution DNP-MRIによるピルビン酸から乳酸への代謝活性の評価を行った。 R5年度は当施設において超偏極装置の更新があったため、研究開始に遅れがあったが、以降は順調に進展している。今回当施設に導入された超偏極装置では、以前の装置に比して約10倍の信号強度が得られるようになり、超偏極イメージングの質が飛躍的に向上した。引き続きアルコール性肝障害の代謝変化、不可逆となるような線維化の可視化にむけて研究を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
アルコール性肝障害モデルマウスの中期・長期において、DNP-MRIを用いた肝臓レドックス代謝とピルビン酸から乳酸への代謝活性の変化の評価を行う。また、代謝変化と肝臓病理の整合性の確認を行う。さらに、代謝変化と肝線維化の可逆性の関係について検討を行う。 ブタアルコール性肝障害モデルを作製し、DNP-MRIの有用性を既存の画像診断法(MRI・CT・US)や病理標本と比較し確認することを目標とする。
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