Project/Area Number |
23K14863
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 恒平 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (40970174)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ルテチウム177 / 内用療法 / ガンマカメラ / モンテカルロシミュレーション / 計数損失 / 不感時間 / 定量 / Lu-177 / 定量性 |
Outline of Research at the Start |
放射性核種Lu-177(ルテチウム-177)を用いた薬剤は腫瘍等の新規治療薬として国内外で期待されており、本邦ではLu-177薬剤を用いた内用療法が2021年に開始されている。しかし、患者体内のLu-177薬剤集積分布をガンマカメラで撮像する際に、放射線の数えおとし(計数損失)が生じ、体内に集積している放射能の推定精度(定量性)が劣化することが問題となっている。本研究では計数損失の発生を抑制できる新規撮像法を開発し、その有用性を明らかにすることを目的とする。本研究の成果は、新規Lu-177薬剤の開発にて体内の薬剤集積分布解明やLu-177内用療法の治療効果判定などに貢献することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
一般的にガンマカメラ画像を用いた患者体内のLu-177薬剤集積分布定量化では208keV±10%のエネルギーウィンドウが用いられる。この場合、208keV未満の低エネルギーガンマ線は画像形成に寄与しないが、ガンマカメラの不感時間延長を引き起こす。そこで申請者は薄い鉛シートでガンマカメラ表面を覆うという簡易な方法で208keVより低エネルギーのガンマ線を遮蔽し、薄い鉛を透過した208keVのガンマ線を検出してガンマカメラ撮像を行うことで不感時間延長及び計数損失を抑制可能な撮像を考案し、その有用性を検証した。 1.0mm厚、0.5mm厚の鉛シート及び円柱ファントムを用いてモンテカルロシミュレーション及び実測実験により検証した結果、1.0mm厚、0.5mm厚の鉛シートを使用した場合と使用しなかった場合の不感時間は、エネルギーウィンドウ208keV±10%に対してそれぞれ1.7μs、1.9μs、 5.8μsとなった。 腫瘍撮像のシミュレーションでは10%の計数損失を、1.0mm厚の鉛シートを用いることで1.3%にまで減少させることができた。 上記シミュレーション結果を本研究課題及び先行研究の実測結果と比較することで、シミュレーション精度に問題がないことを確認した。 考案法を用いた実測実験にてContrast detail(CD)ファントムを撮像した結果、鉛シートを用いても、用いない場合と同等の空間分解能及びコントラストを有するガンマカメラ画像を取得可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・申請者が考案した方法により不感時間延長及び計数損失抑制が可能であることを実証した。
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Strategy for Future Research Activity |
・鉛以外の素材が考案法へ応用可能であるか明らかにする。 ・現状得られている結果は円柱ファントム及びCDファントムに対するものであるため、より人体に近いファントムを用いた検証を進める。
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