Project/Area Number |
23K14939
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 健 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (40964680)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 食物アレルギー / 小児 / 牛乳アレルギー / フローサイトメトリー / ビタミンD / 経口免疫療法 / 抗原特異的T細胞 / 臨床研究 |
Outline of Research at the Start |
本研究では小児の牛乳アレルギーの重症化予測に有用なバイオマーカーの確立と耐性誘導方法の開発を目的とした探索型臨床研究を行う。患者の牛乳特異的T細胞の機能解析、血清プロテオーム解析、血中ビタミンD濃度の測定を行い、臨床経過との関連を解析することで予後予測が可能な低侵襲かつ特異度の高い検査法の開発を目的としている。さらに、優れた早期介入方法としてのビタミンD摂取と牛乳少量摂取を組み合わせた新規経口免疫療法の臨床応用を目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、末梢血単核球中に含まれる抗原特異的CD4陽性T細胞に注目して、耐性獲得が可能な牛乳アレルギー患者と重症化や難治化が予想される牛乳アレルギー患者をT細胞の表面抗原の違いや機能の違いによって区別することを目的とした。解析にはCD154およびCD137発現に注目してフローサイトメトリーによる手法を用いた。まず、解析方法の確立のため、当院通院中の小児牛乳アレルギー患者10例の末梢血を用いて実験を行った。全例で牛乳抗原特異的なCD154およびCD137陽性のCD4陽性T細胞の同定が可能であった。2型ヘルパーT細胞のマーカーであるCCR4陽性の細胞を全例に認め、抗原特異的T細胞のおよそ8割がCCR4陽性であった。また、約半数の患者でIL-33受容体を発現する抗原特異的T細胞を認めた。今後、解析症例数を増やして患者の臨床像と抗原特異的T細胞のフェノタイプに相関があるか検討を行なっていく予定である。 ビタミンD摂取併用の経口免疫療法は、感染症の流行や患者対象の条件が厳しかったこともあり、組み入れ数は1名のみであった。現在も患者リクルートを行なっている。プロテーム解析に必要な細胞の単離と保存を継続中である。今後も経口免疫療法を自主臨床研究の形で継続して、ビタミンDの牛乳アレルギーに対する効果ならびに、抗原特異的T細胞への影響を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度中は、コロナ禍明けの影響か感染症の流行が多く、予定していた牛乳の経口負荷試験が延期や中止となることが多かったため、経口免疫療法の臨床研究参加獲得が困難であった。 また、臨床研究参加のための患者基準が非常に厳格であった影響が考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数の獲得のために臨床研究参加のための患者選択基準を広げる必要がある。 具体的には「牛乳0.5ml摂取可能だが、牛乳2.5mlではアレルギー症状を認めるため摂取困難」という患者が想定よりも少なかった。今後は、この摂取可能な牛乳の量の閾値を広げて患者リクルートを行なっていく予定である。そして、経口負荷試験施行によって「何倍」摂取可能となるかといった現在のアウトカムから多少の変更を行う予定である。 これら変更を現在、院内倫理委員会に提出中である。 フローサイトメリーを用いた解析については、今後はin vitroでビタミンDの刺激をいれたあとの細胞の機能解析やサイトカイン産生能の評価を行なっていく方針である。
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