Project/Area Number |
23K14942
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤木 俊寛 金沢大学, 附属病院, 助教 (40823555)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 慢性GVHD / 造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病 / リコモジュリン / HMGB1 / 酸化ストレス |
Outline of Research at the Start |
造血幹細胞移植の合併症である慢性移植片対宿主病 (GVHD) は、多臓器の線維化・不可逆的障害を来し生命予後を著しく低下させるため、予防法・早期診断法の確立が必要である。申請者は過去に、リコモジュリンを皮膚慢性GVHDモデルマウスに投与することで、皮膚局所の細胞浸潤やTGFβの抑制により皮膚病変発症を予防し、生存率も改善することを確認した。また、慢性GVHDの発症にHMGB1の関与も示唆された。本研究では、致死的となる肺慢性GVHDに対するリコモジュリンの効果と、皮膚・肺慢性GVHD発症へのHMGB1およびその誘因である酸化ストレスの関与を明らかにし、新規予防法・病勢マーカーの確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞移植は難治性造血器腫瘍のみならず様々な疾患の根治的治療法として確立されている。しかし合併症である慢性移植片対宿主病(GVHD)は、多臓器の線維化・不可逆的障害を来しQOL/生命予後を著しく低下させる。申請者は過去に、日本発の播種性血管内凝固治療薬であるリコモジュリンを皮膚慢性GVHDモデルマウスに投与することで、皮膚病変の発症を予防し生存率も改善することを報告した。本研究では、致死的となる肺慢性GVHDへのリコモジュリンの効果の検討と、酸化ストレスの関与を明らかにする。現在、移植後のマウスのCT・病理検査を行い、皮膚・肺病変の出現時期を確認している。皮膚・肺病変の出現時期が明らかとなれば、リコモジュリン投与により肺慢性GVHDを予防できるか、病理学的に評価するととともに、BAL・採取細胞の細胞解析、HMGB1・TGFβ1の免疫染色で機序を探索する。当初は病理、気管支肺胞洗浄で肺病変を評価する予定としていたが、動物実験施設でCTが導入されたことから、病理解剖などの前に、非侵襲的に肺病変の程度を評価することが可能になった。予定していた評価法に加え、今後はCTでも評価していく。また、経時的に蓄尿を行い、尿中酸化ストレスーカー測定のためのサンプルを収集している。今後サンプルをまとめて酸化ストレスマーカーを測定し、臨床経過・病理所見と比較し慢性GVHDの病勢と相関するか検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺慢性GVHDへのリコモジュリンの効果の検討はやや遅れているものの、酸化ストレスマーカーのためのサンプル採集は概ね順調にできている。研究の遅れは、コロナ5類移行後の感染症増加・能登震災のため日常業務が一時的に増大したためではあるが、現在はほぼ日常通りの業務量に戻りつつある。今後も研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
リコモジュリン投与により肺慢性GVHDを予防できるか、病理学的に評価するととともに、BAL・採取細胞の細胞解析、HMGB1・TGFβ1の免疫染色で機序を探索する。当初は病理、気管支肺胞洗浄で肺病変を評価する予定としていたが、動物実験施設でCTが導入されたことから、病理解剖などの前に、非侵襲的に肺病変の程度を評価することが可能になった。予定していた評価法に加え、今後はCTでも評価していく。
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