Project/Area Number |
23K14964
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
清水 有紀子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 動物実験施設 専任研究員 (00469983)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | シスチノーシス / ライソゾーム / シスチン代謝 / 系統差 / シスチン代謝関連因子 |
Outline of Research at the Start |
常染色体劣性遺伝形式の先天代謝異常症であるシスチノーシスは、早期に治療を開始することにより劇的に予後が改善するものの、唯一の治療薬であるシステアミンの服用では病態の進行を遅延させるだけで根治が見込めないことが課題となっている。本研究は、マウス系統の遺伝的背景の違いを利用した連鎖解析から申請者らが新規に発見したシスチン代謝関連因子について、機能解析を進めることにより新たなシスチン代謝調節機構を明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
シスチノーシス(シスチン蓄積症)は、ライソゾーム膜に存在するシスチン輸送体であるシスチノシン(CTNS)遺伝子変異により、全身性にシスチンが蓄積する常染色体劣性遺伝形式の先天代謝異常症である。唯一の治療法であるシステアミン治療が、疾患の進行を遅らせるものの、根本治癒には至らないことから、より良い治療法の開発が急務となっている。本研究は、Ctns遺伝子欠損マウスにおいてマウス系統の遺伝的背景の違いを利用した連鎖解析から申請者らが新規に発見したシスチン代謝関連因子について、機能解析を進めることにより新たなシスチン代謝調節機構を明らかにすることで、新たな分子創薬標的を同定することを最終目的としている。 本年度はCRISPR/Casシステムを用いて、C57BL/6背景Ctns遺伝子欠損マウスが有するシスチン代謝関連遺伝子を修復するマウスの作成と並行し、Ctns遺伝子欠損マウス胚由来線維芽細胞を用いて、遺伝子発現解析を行い、C57BL/6背景およびFVB背景を比較した。その結果、ライソゾーム内分子AがC57BL/6背景のCtns遺伝子欠損マウスにおいてFVB背景と比較して著しく発現(約9倍)が上昇していることが明らかになった。現在、ライソゾーム内分子Aと我々が同定しているシスチン代謝関連因子との関連について解析を行っている。さらに生体内でのライソゾーム内分子Aとシスチノーシス病態との関連を明らかにするために、C57BL/6背景Ctns遺伝子欠損マウスおよびFVB背景Ctns遺伝子欠損マウスを用いた解析も進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はC57BL/6系統およびFVB系統背景のCtns遺伝子ノックアウトマウスを用いたRNA-Seqを予定していたものの、C57BL/6系統背景のノックアウトマウス作成において不測の事態により、年度内の作成が完了しなかった。これにより、マウス個体を用いて行う計画であったRNA-Seqおよび同定出来た分子を用いたパスウェイ解析が行えておらず、並行して初代マウス胚由来線維芽細胞を用いた遺伝子発現解析を進行させていたものの、進捗状況としてはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
C57BL/6系統およびFVB系統背景のCtns遺伝子ノックアウトマウスを用いたRNA-Seqおよびパスウェイ解析を行うことによりマウス系統の違いによって生じるシスチン蓄積の違い基底する分子を絞り込み、さらに分子生物学的解析を行うことで、シスチン代謝に影響を与える分子を同定する。また昨年度に新たに作成したノックアウトマウスを用い、我々が既に同定しているシスチン代謝関連因子がシスチノーシス病態に与える影響を明らかにする。
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