先進的脳画像解析によるドラべ症候群の脳内ネットワーク異常と微細構造異常の解明
Project/Area Number |
23K14973
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 祐史 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (80964783)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | EEG-fMRI / NODDI / ドラベ症候群 / 脳内ネットワーク / 白質障害 / てんかん焦点 / ドラべ症候群 / てんかん / 脳画像解析 |
Outline of Research at the Start |
ドラベ症候群は、乳児期に発症する難治性のてんかん症候群である。脳波-機能的MRI同時記録(EEG-fMRI)は、てんかん性活動に伴う脳内ネットワークの機能異常やてんかん焦点の存在を評価できる。神経突起イメージング(NODDI)は、白質障害を神経突起の密度減少と散乱増大に分けて定量的に評価できる。本研究の主目的は、ドラベ症候群の児にEEG-fMRIとNODDIを用いた解析を行うことで、てんかん性活動に伴う脳内ネットワークの機能異常や白質障害、及びてんかん焦点となりうる微細な灰白質病変を明らかにすることである。本研究の成果は、新たな治療戦略の提案に加えて、既存治療の有効性を検証することに繋がる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的は、ドラベ症候群の児に脳波-機能的MRI同時記録(EEG-fMRI)と神経突起イメージング(NODDI)を用いた解析を行うことで、てんかん性活動に伴う脳内ネットワークの機能異常や白質障害、及びてんかん焦点となりうる微細な灰白質病変を明らかにすることである。副目的は、明らかとなった脳病態の所見とこれまでの治療内容との関連を明らかにすることである。 令和5年度は、ドラべ症候群の患者さん7名についてNODDIを撮像し、そのうちEEGでてんかん性突発波を認める3名のEEG-fMRIを撮像した。EEG-fMRIについては、入眠剤を使用したが1例では睡眠維持が困難であり、残りの2例を解析対象とした。EEG-fMRIの解析方法としては、まずは得られたEEG記録について、磁場に伴うアーチファクトや心拍や脈波に伴うアーチファクトを除去した上で判読を行い、てんかん性突発波を同定した。fMRI記録は、EEG上の突発波をトリガーにして生じるBOLD信号の変化を画像解析プログラムのSPM12を用いて解析した。BOLD信号変化の検出能を向上させるために、通常の解析方法に加えて、Subsecond解析やMultiple HRF解析も行った。 症例1では、左島の陽性BOLD信号に加えて、基底核・視床・海馬・脳幹などの深部構造にBOLD信号を認めた。症例2では、中心後回の陰性BOLD信号に加えて、左扁桃体に陽性BOLD信号を認めた。これらの結果から、難治性てんかんの背景に、皮質のてんかん焦点と脳の深部構造とを結ぶ脳内ネットワークの持続的な機能異常の存在が示唆された。NODDIについては、2024年ABiS(Advanced Bioimaging Support)脳画像解析チュートリアル(2024/1~3)に参加し、解析技術のbrush upを行った。 令和6年度も症例を積み重ねていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、当初見込まれた研究対象者数に相当する方々が、研究にご参加くださっている。NODDIについては順調に撮像が行えているが、EEG-fMRIについては脳波でてんかん性突発波が乏しいため撮像対象とならない対象者が多く、解析対象となる記録数は当初の見込みより少なくなっている。令和6年度も、引き続き研究対象者のリクルートを行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度も、引き続き研究対象者のリクルートを行っていく。そして、ドラベ症候群においてEEG-fMRIによる評価を行うことで、てんかん活動に伴う脳内ネットワークの機能異常を同定するとともに、潜在的なてんかん焦点を推定する。また、NODDIによる評価を行うことで、病理変化と関連づけられた白質の微細な構造障害を明らかにしつつ、てんかん焦点となりうる灰白質の微細な構造異常を検出する。さらに、EEG-fMRI とNODDIで得られた所見とこれまでの発作に対する治療内容との関連を検討することで、既存治療の有効性を脳病態から検証する。 上記の解析結果をもとに、本研究の成果を国内外の学会で報告していく。また、本研究の成果を公開するために国際ジャーナルへの論文投稿の準備も進めて行く。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Presentation] Levodopa on pathological gait in Dravet syndrome: a crossover randomized trial using three-dimensional gait analysis2023
Author(s)
Takeshi Suzuki, Jun Natsume, Yuji Ito, Tadashi Ito, Koji Noritake, Fumie Kinoshita, Tatsuya Fukasawa, Takeshi Tsuji, Kazuya Itomi, Hirokazu Kurahashi, Kazuo Kubota, Tohru Okanishi, Shinji Saito, Hideshi Sugiura, Hirohisa Watanabe, Yoshiyuki Takahashi, Hiroyuki Kidokoro
Organizer
American Epilepsy Society Annual Meeting 2023
Related Report
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[Presentation] Simultaneous EEG and fMRI analysis for the evaluation of epileptic focus and networks in post-encephalopathic epilepsy2023
Author(s)
Takamasa Mitsumatsu, Yuji Ito, Yuki Maki, Hiroyuki Yamamoto, Fumi Sawamura, Satoshi Maesawa, Epifanio Bagarinao, Tsu Yoshimura, Hajime Narita, Ryosuke Suzui, Sumire Kumai, Anna Shiraki, Tomohiko Nakata, Hiroyuki Kidokoro, and Jun Natsume
Organizer
American Epilepsy Society Annual Meeting 2023
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