Project/Area Number |
23K14999
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
前原 経 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (80836338)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 免疫チェックポイント分子 / がん幹細胞 / 肝細胞癌 / がん免疫 |
Outline of Research at the Start |
現在、多くのがんにおいて様々な最新の治療薬(法)が実用化されている。一方、それらの最新の治療に対しても不応症例や耐性症例は存在し、解決すべき重要課題の1つとなっている。 肝細胞癌(HCC)において、現在までに免疫チェックポイント分子の発現とCSCsとの関係性についてはほとんど明らかになっていない。そこで、本研究は、この関係性の解明を目的にin vitro および in vivoの実験系により遂行される。本研究により、免疫チェックポイント療法に対する不応症例や耐性症例のメカニズムの一端が解明され、HCC治療の最適化および新規薬剤開発に繋がることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度(令和5年度)は基本的に申請書に記載した研究内容に従って実験を行った。①HCC細胞株(Huh7やHep3B等)を用いてlenvatinib耐性細胞を作成し、2次元培養および3次元培養を行った。その細胞における免疫チェックポイント関連遺伝子の発現変動をRNAseqを用いて網羅的に解析を行い、複数の関連遺伝子の発現変動を確認し候補遺伝子とした。続いて、候補遺伝子の発現調節機構を文献情報から検索し、実際のRNAseqのデータと照合した。②発現変動が確認された関連遺伝子の安定発現細胞を作成し(作成中のものも含む)、細胞増殖や浸潤能、遊走能等に違いが起こるかin vitroの系で検証した。③マウス同種腫瘍移植モデルのモデル作成を検討した。具体的には、マウス肝癌細胞株Hep55細胞およびBNL-1ME A.7R.1細胞をそれぞれの母系マウスに皮下移植および直接肝移植し、腫瘍形成を検討したところ、いづれの方法でも腫瘍の生着および増大を確認できた。現在はピックアップした複数の関連遺伝子について、ノックダウンおよびノックアウト過剰細胞を作成中である。また、CSCsマーカー(CD44high/CD133high)でソーティングした細胞における関連遺伝子の発現についても検討し、レンバチニブ耐性細胞との比較検討を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね計画通り行えているが、CSCsマーカーを用いたHCC細胞株のソーティングによる検討に未着手である。一方、次年度以降に計画していたマウス同種腫瘍移植モデルの条件検討については前倒しで検討できた。総合的に考えるとやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も申請書に記載した内容に従って研究を実施する予定である。 本年未着手の実験に加えて、注目した免疫チェックポイント分子の安定過剰発現細胞やノックアウト細胞を作成し、実際に腫瘍免疫応答に関与するかについて、T細胞等の免疫細胞との共培養実験による細胞生存率やBlockade bioassay(プロメガ社)によって検討する.また、腫瘍形成能やCSCsへの影響をスフィアアッセイ、CSCsマーカーの発現変化(FACS,qRT-PCR)、浸潤・遊走アッセイにより検証する(in vitro)。加えて、ヌードマウスへのxenograft実験により腫瘍成長の経時変化を測定する。さらに、屠殺後の腫瘍はホルマリン固定して免疫組織染色法で多面的に腫瘍の特徴を解析する予定である(Ki-67, CSCsマーカー等)。
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