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腸内細菌叢と脂質代謝物が腸管炎症に及ぼす影響についての検討

Research Project

Project/Area Number 23K15009
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 53010:Gastroenterology-related
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

笠本 由利子 (大竹由利子)  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00975138)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Keywordsリゾホスファチジルセリン / 炎症性腸疾患 / Th1 / 大腸菌 / 侵入 / リピドミクス解析 / 腸内細菌 / 脂質代謝物
Outline of Research at the Start

炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease: IBD)は消化管粘膜に慢性炎症を引き起こす疾患であり、患者数は増加の一途であるが、未だ根本的治療は確率していない。我々はIBD患者血漿中で増加するlysophosphatidylserine(LysoPS)の腸炎マウスへの投与により1型ヘルパーT(Th1)細胞増加を伴う腸炎増悪が生じることを明らかにした。本研究ではこれらをさらに発展させ、IBD患者でのLysoPS高発現機序やT細胞以外の免疫環境への影響、LysoPS以外で腸炎に影響を及ぼす脂質分子の探索を研究テーマとし、IBDの新規治療法開発へと進める。

Outline of Annual Research Achievements

1.我々は先行研究にてLysoPS産生酵素であるPLA遺伝子ECSF_3660(大腸菌由来)が増加することを報告した。本研究では実際にECSF_3660を有する大腸菌が腸管上皮に侵入する像を確認することを目的とした。患者便から単離したECSF_3660(+)大腸菌をもとにECSF_3660(-)大腸菌を人工的に作成し、無菌マウスにECSF_3660(+)大腸菌あるいはESCF_3660(-)大腸菌を経口移植し、菌の定着を確認したうえで56日目に腸管組織を採取し、蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH法)を行った。その結果、ECSF_3660(+)大腸菌を移植したマウス腸管では菌の腸管粘膜への侵入像が確認されたが、ECSF(-)大腸菌移植マウスではこの像は確認されなかった。また、同マウスの腸管粘膜固有層リンパ球を採取しフローサイトメトリー法にて解析したところ、ECSF(+)大腸菌移植マウス腸管ではECSF(-)大腸菌移植マウスに比し有意にIFN-γ産生が亢進していた。これらの結果より、ECSF_3660(+)大腸菌は腸管粘膜へ侵入しやすく、LysoPSを介してTh1の活性化を生じ腸管局所でのIFN-γ産生を促進していることが示唆された。
2.我々は先行研究においてLysoPSがリンパ球のTh1型分化に関わることを示した。本研究では、ミエロイド系細胞としてマウス由来マクロファージおよび樹状細胞を用い、LysoPSの作用を検討した。マウス骨髄由来のマクロファージにLysoPSを添加し5時間後までの関連サイトカインのmRNA発現をqPCRにて解析したが、LysoPS添加有無では有意差はみられなかった。同様にマウス骨髄由来の樹状細胞へのLysoPS添加も行ったが、やはり有意差はみられなかった。以上より、現時点ではLysoPSのT細胞以外への影響は確認されていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、当初の研究目的として、(1)IBD患者におけるLysoPS高発現機序の解明および治療法の探索、(2)LysoPSのT細胞以外の免疫環境への影響の解明、(3)LysoPS以外で腸炎に影響を及ぼす脂質分子の探索の3項目を掲げている。このうち、上述のように(1)および(2)については追加解析が進んできている。また、(3)についても先行研究データ解析により数種類の候補物質を同定しており、うち1つについてはin vitroでの実験を開始している。以上より、おおむね予定通り経過していると考える。

Strategy for Future Research Activity

今後は、主に(3)LysoPS以外で腸炎に影響を及ぼす脂質分子の探索を重点的に行っていく予定である。現在解析を進めている1物質については引き続きin vitroおよびin vivoの解析を進めていき、さらに他の候補物質についても免疫細胞への作用検討を行っていく方針である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] クローン病患者の腸内細菌に由来するリゾホスファチジルセリンは 病的なTh1応答を誘導する2023

    • Author(s)
      大竹由利子
    • Organizer
      第60回日本消化器免疫学会総会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Invited

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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