Project/Area Number |
23K15038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石川 恵里 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70872894)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 炎症性腸疾患関連腫瘍 / 潰瘍性大腸炎 |
Outline of Research at the Start |
炎症性腸疾患(IBD)は若年者に多く発症し、長期に及ぶ腸管の慢性炎症を背景に発がんを来す症例もみられる。一刻も早い病態の解明が期待されるが、IBD関連大腸がんの腫瘍微小環境に着目した研究はまだ少ない。近年、免疫チェックポイント阻害薬に加えマクロファージの免疫チェックポイント分子を標的とした新たな阻害抗体の臨床応用も期待される。本研究では、腫瘍化したIBD炎症組織の免疫微小環境における①ヘルパーT細胞の評価、②マクロファージの免疫チェックポイント分子であるCD47、SIRPα発現の評価を免疫組織化学染色により行い、通常の大腸がんとは異なるIBD関連大腸がんの腫瘍微小環境の特殊性を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍(Ulcerative colitis associated neoplasm, UCAN)の腫瘍免疫微小環境の特殊性を明らかにするためにUCANと、潰瘍性大腸炎罹患患者以外に発生した通常の大腸がんの比較検討を進めている。まず当院にて2008年以降にUCANと診断され治療を行った症例のうちT1以上の浸潤がん37例を抽出し、それぞれの年齢、性別、罹病期間、病型、PSCの有無、内視鏡的活動性、UC治療、病変部位、組織型、T stage、脈管侵襲、病理病期、治療を解析した。続いて当院にて治療された通常の大腸がん症例のうち、年齢、性別、病変部位、組織型、T stage、病理病期を前述のUCAN症例と傾向スコアマッチングさせた37例を抽出した。それぞれのヘルパーT細胞、特に抗腫瘍免疫応答に重要な役割を果たすTh1、がん進展促進作用をもつTh17、またTh1誘導の抑制やM2様マクロファージの誘導により免疫抑制的に関与するTh2に注目して研究を進め、またがん細胞を貪食するマクロファージの免疫チェックポイント分子として働くSIRPαと腫瘍細胞に発現するCD47の意義の解明を目指す。まずはPreliminaryにUCANと通常の大腸がんのT1病変それぞれのホルマリン固定パラフィン包埋切片より未染標本を作製し、抗RORγT抗体、抗T-bet/tbx21抗体、抗GATA3抗体、抗CD47抗体、抗SIRPα/SHPS1抗体を用いた免疫組織化学染色を試みるため、現在免疫染色の条件検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
抗RORγT抗体、抗T-bet/tbx21抗体、抗GATA3抗体、抗CD47抗体、抗SIRPα/SHPS1抗体を用いた免疫組織化学染色の条件検討に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、免疫組織化学染色の条件検討が終了し次第、画像解析ソフトウェアHALOを用いて陽性細胞数を定量的に計測し、腫瘍内領域と腫瘍周囲領域それぞれにおいて最も陽性細胞数が多い部分を200倍視野で10領域ずつ抽出し、その中央値を算出し、UCANと通常の大腸がんでの比較検討していく予定である。
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