Project/Area Number |
23K15136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Shizuoka Graduate University of Public Health |
Principal Investigator |
田中 仁啓 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 准教授 (40707543)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 心房細動 / 認知機能低下 / 予防 / 因果関係 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、超高齢化を迎える本邦で急増している二つの疾患(心房細動という不整脈と認知症)の間に関連があるのかどうかを明らかにするものである。両疾患の間に関連を認めた場合には、心房細動への介入(カテーテルアブレーション治療による心房細動の停止)が認知機能低下発症抑制につながるかどうかを明らかとし、新たな認知症に対する治療アプローチの確立を目指す予定である。また、機械学習という新規手法を使用して、心房細動患者内に認知症を発症しやすいグループが存在するかどうかを検討することで、高リスク群の同定を試みる予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、心房細動と認知機能低下の関連性を明らかにするための基盤を整えるべく、様々な活動を行いました。まず、心房細動に関する疫学研究の最新情報を収集するために、国内の複数の学会に参加しました。これらの学会では、心房細動の病因、発症メカニズム、予防法、治療法に関する最新の研究成果を学び、また、認知機能低下に関連する心房細動の長期的影響についても議論を行いました。これにより、研究の方向性を再確認するとともに、今後の研究に役立つ多くの知見を得ることができました。 さらに、研究の具体的な進行に向けて、詳細な研究計画書を作成しました。研究計画書には、研究目的、方法、対象者の選定基準、データ収集方法、統計解析手法などを詳細に記載し、実現可能性と倫理的妥当性を検証しました。この計画書は、心房細動患者の認知機能を評価するための具体的な手順を含んでおり、研究の信頼性を高めるための綿密な計画が求められました。 また、研究計画を実行に移すために必要な倫理委員会の承認を得るための準備も進めました。倫理委員会に提出するための書類の作成や、研究の倫理的側面に関する説明資料の準備を行いました。倫理委員会からのフィードバックを受けて、計画の修正点や補足事項を反映し、最終的な承認を得るためのプロセスを進めています。 このように、昨年度は主に研究の基盤作りに注力し、今後の具体的なデータ収集と解析に向けた準備を整えました。これにより、次年度以降の研究が円滑に進行し、心房細動と認知機能低下の関連性を明らかにするための重要なステップを踏み出すことができると考えています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
心房細動に関するデータの収集については、国内で広く利用されているJMDCデータベースを利用する予定でした。このデータベースには、心房細動に関する十分な数の症例が含まれており、疫学研究の基盤としては非常に有用です。しかし、研究を進める中で、認知機能低下の定義に関する問題が浮上しました。認知機能低下をICDコードのみで定義することの信憑性の問題が一番に挙げられます。認知症に関しては、内服薬と合わせることで診断精度が向上することが期待されますが、軽度認知機能低下をどう定義するのかを専門の方と共に議論し、今後さらなる議論が必要な状況です。 さらに、JMDCデータベースの利用に関して、心房細動と認知機能低下の関連性を評価する上での適切性についても議論が行われました。JMDCは比較的若年層のデータが多く含まれているため、認知機能低下が一般的に高齢者に多いことを考慮すると、研究対象として最適かどうか疑問が生じました。この点については、より高齢者層のデータが多く含まれる他のデータベースの併用や、追加のデータ収集が適切ではないかという指摘を受け、現在国保データベースで同様の研究ができないか模索しています。 vこれらの課題を解決するために、研究チームは引き続き、データの収集方法の見直しと改良を行っています。具体的には、認知機能低下の評価基準を明確化するために、専門家の意見を取り入れて研究計画書を修正しています。また、他のデータベースとの比較検討を行い、最も適切なデータベースを選定するプロセスを進めています。これにより、心房細動と認知機能低下の関連性を正確に評価できるデータセットの構築を目指しています。 現在までの進捗状況として、データ収集と定義の見直しに多くの時間を要しているものの、基礎的な課題を克服するための取り組みを進めており、今後の研究の精度向上を目指す所存です。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の大幅な遅れを取り返すべく、研究計画書の修正・認知機能低下の定義の見直しを早急に行い、JMDCからデータ購入予定です。JMDCを使用した解析はもちろんですが、JDMCは先に述べた通り若年者が多いデータベースであることから、その結果の外的妥当性(高齢者に当てはめられるのか)という懸念があります。そこで、より高齢の集団を含んだ国保データベース等の他のデータベースを使用できないか現在模索中であり、他機関と密に連絡を取って実現を目指し活動しております。 JMDCからのデータ購入に関しては
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