Development of hyaluronan metabolism inhibitors to improve epidermal barrier dysfunction in atopic dermatitis
Project/Area Number |
23K15290
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
吉野 雄太 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (60848290)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | hyaluronan / tight junction |
Outline of Research at the Start |
アトピー性皮膚炎 (AD) においてヒアルロン酸 (HA) 代謝が異常亢進するが、病態における意義は不明である。先行研究において、表皮タイトジャンクション構成claudin-1が低分子量HA処理により発現抑制されることを見出したため、HA代謝異常がADの表皮バリア破綻に重要であると考えた。本研究では、HA代謝による表皮バリア調節機構を解明する。また、新規HA代謝阻害剤を探索し、AD予防・治療薬候補の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
アトピー性皮膚炎 (AD) においてヒアルロン酸 (HA) 代謝が異常に亢進し、HAが蓄積しているが、病態における意義は不明である。HAはHA合成酵素HASによって高分子量 (1,000 kDa以上) として産生され、HA分解酵素HYALやHA脱重合関連因子HYBIDにより代謝されることで、中程度分子量HA (100-1,000 kDa) や低分子量HA (100 kDa) に代謝される。皮膚表皮においては、HYALに加えてHYBIDがどのようにHA代謝に寄与するのかについては不明であった。また、HAは分子量に応じて異なる生理機能を有することが報告されている。また、表皮細胞のバリア機能の中心を担うタイトジャンクション形成において、HA量やHA分子量が及ぼす影響は不明であった。 本年度は、ヒト表皮由来細胞HaCaTを用いて、各種分子量のHAを培地中に処理することでタイトジャンクションバリア機能に対する影響を調べた。 HaCaT細胞に対して、高分子量HAを処理したところ、表皮タイトジャンクションの主因子である4回膜貫通タンパク質Claudin-1 (CLDN1) のタンパク質・mRNA発現量が減少した。一方で、同様の濃度の低分子量HAを処理しても、CLDN1発現量に変化は認められなかった。 HA分子量の変化を調べるために、ゲルクロマトグラフィーを利用した評価系の確立を行った。既存のHA分解活性が報告されているヒト皮膚線維芽細胞の培養系を用いて、HA分解活性の有無を評価可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TJバリア機能に対するヒアルロン酸代謝の影響については、当初の予定通り実施できており、ヒアルロン酸の代謝によって表皮TJバリア機能が変化することを明らかにできた。一方で、分子機構の解析については、まだ十分ではないと考えられるため、引き続きの検討が必要である。 また、ゲルろ過クロマトグラフィ法を応用したHA代謝評価系の確立については、当初の予定通り、使用実績のあるヒト皮膚線維芽細胞の培養系において実施できた。表皮細胞の分解活性についての評価は現在検討中であるため、次年度の研究として引き続き実施予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究によって、表皮細胞において、HA代謝が変化することや高分子量HAが多量に存在する条件においては、タイトジャンクションバリア機能が低下することが明らかになった。今後の研究の推進方策としては、HAによるタイトジャンクションバリア機能低下の分子メカニズムを評価するために、細胞内シグナル伝達の阻害剤などを用いた検討を予定している。また、細胞間透過性の評価系を用いて、様々なサイズの蛍光性分子の透過性を調べることで、HA処理およびHA代謝変化によってどの程度タイトジャンクションバリア機能が弱まるのかについても、検証を行う予定である。また、HA代謝関連因子のノックダウン実験により、表皮細胞のタイトジャンクションバリア関連因子や保湿関連因子との制御関係を明らかにしたい。 ゲルクロマトグラフィを用いたHA分解活性評価系が確立できたため、表皮細胞においてHA代謝関連因子群がどのようにHA分解に寄与するのかについて、各種因子のノックダウン実験により明らかにする予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)