Project/Area Number |
23K15306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
末松 正也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80962985)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | CAR-T細胞療法 / HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン) |
Outline of Research at the Start |
我々は先行研究で遺伝子改変キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞の疲弊化にコレステロール代謝が関与していることを見出した。また、コレステロールが細胞傷害性T細胞を疲弊させ、がん免疫応答を減弱させることが報告されており、コレステロール合成を抑制するHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)は、CAR-T細胞の疲弊を防ぎ治療効果を向上させる新規の併用療法となりうると考えられる。そこで、本研究ではスタチンとCAR-T細胞療法の併用効果とその分子機構を明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)とCAR-T細胞療法の併用効果とその分子機構を明らかにすることが、本研究の目的である。 まず、健常人ドナーより採取した末梢血単核球に、CAR遺伝子、ピギーバック転移酵素をそれぞれ有するプラスミドベクターを遺伝子導入し、これを自己末梢血単核球由来遺伝子改変フィーダー細胞とともに14日間培養を行うことでCD19 CAR-T細胞を作製した。CD19 CAR-Tの発現をフローサイトメトリー(FCM)で確認し、またCD19特異的に殺細胞効果を認めることを確認した。続いて、スタチン併用の有無で、CAR-T細胞の抗腫瘍効果や免疫疲弊に与える影響について検討を行った。腫瘍細胞としてはB細胞性急性リンパ性白血病細胞株であるREHを使用した。in vitroの評価として、スタチン併用あり、なしで、REHとCD19 CAR-T細胞を共培養し、抗腫瘍効果とCAR-T細胞の細胞増殖、フェノタイプ、CAR-T細胞表面のPD-1やTIM-3、LAG-3、CTLA-4といった免疫疲弊マーカー発現についてFCMで評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績の概要で述べた通り、当初の計画に沿って研究を進められている。 概ね順調に研究計画を遂行できていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針として、まずCAR-T細胞の培養過程において、培養液にスタチンを添加することによりCAR-T細胞の増殖に差が生じないか、また完成したCAR-T細胞の疲弊に差がないか、CAR-T細胞表面の免疫疲弊マーカー発現に差がないか評価を予定する。 また、CD19 CAR-T細胞は抗腫瘍効果が非常に強く、スタチン併用の有無で単回の共培養実験では両者で差が認められなかった。そのため、今後はCD19 CAR-T細胞にREHを繰り返し添加する連続共培養試験を行い、よりCAR-T細胞が疲弊しやすい条件設定を行い、スタチン併用の有無で抗腫瘍効果や免疫疲弊に差が出てこないかどうか検討を予定する。更に、スタチン併用あり、なしで、REHと共培養後のCAR-T細胞をトランスクリプトーム解析、プロテオーム解析で比較し、また共培養の培養液上清をメタボローム解析で比較することで、スタチン併用の影響を詳細に解析する。 また、in vivoの評価としてREH担癌マウスにおいてスタチン内服の有無でCD19 CAR-T細 胞の抗腫瘍効果を生体イメージングシステムを用いて比較し、併用効果の評価を行う。
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