Project/Area Number |
23K15354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
杉山 裕美子 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (40830344)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 皮膚筋炎 / 炎症性筋疾患 / 間質性肺炎 / 抗MDA5抗体 / 自己抗体 |
Outline of Research at the Start |
皮膚筋炎、多発性筋炎は原因不明の炎症性筋疾患であり、特に抗MDA5抗体は、予後不良となる急速進行性の間質性肺炎が合併する。一方で炎症性筋疾患の病態や、抗MDA5抗体の存在意義や病原性は解明されていない。本研究は抗MDA5抗体のエピトープ解析を行うことでその病原性の有無や存在意義について探索する。また、抗MDA5抗体陽性の重症例はアジアで多くヨーロッパでは間質性肺炎が合併しない例もある。本研究ではエピトープ解析の他、人種間の差異を検討するため、スウェーデンのカロリンスカ研究所に協力を仰いだ。両国の患者血清を用い、抗MDA5抗体のエピトープ解析と疫学的調査を行い、臨床的差異が生じた原因を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
皮膚筋炎、多発性筋炎は原因不明の炎症性筋疾患であり、過去の研究で多数の予後不良因子が同定されている。近年、筋炎患者から検出される自己抗体の種類によって臨床的特徴が異なることが報告されている。特に抗MDA5抗体に関しては、予後不良となる急速進行性間質性肺炎の合併があり、治療に難渋することが多い。一方で炎症性筋疾患の病態は解明されておらず、抗MDA5抗体の存在意義や病原性についても解明されていない。本研究は抗MDA5抗体のエピトープ解析を行うことでその病原性の有無や存在意義について探索する。また、抗MDA5抗体陽性の重症例はアジア諸国で多く、ヨーロッパ諸国では間質性肺炎が合併しない例も多い。本研究ではエピトープ解析にとどまらず、人種間の差異について検討するため、スウェーデンのカロリンスカ研究所に協力を仰いだ。本研究では両国の患者血清を用いた抗MDA5抗体のエピトープ解析と患者情報を用いた疫学的調査を行い、両国で臨床的差異が生じた原因について解析し、炎症性筋疾患の病態解明と新たな治療の可能性について検討する。 初年度においては、本邦の患者として横浜市立大学附属病院、スウェーデンの患者としてカロリンスカ研究所関連施設の皮膚筋炎患者を選定し、研究参加の同意取得、血清、患者背景のデータ収集を行った。また、本邦の健常者コントロールとして、横浜市立大学バイオバンク室に依頼し健常者データ、血清を得た。各血清はスウェーデンのカロリンスカ研究所において、クロマトグラフィー手法を用い、エピトープ解析を行い、抗原性の差異について検討中である。また間質性肺炎合併の有無や呼吸状態、治療内容などの臨床情報と上記から得られた結果について比較し、重症化との関連性について検討中である。上記結果を踏まえ、主要なエピトープを探索し、炎症性筋疾患の病態解明や治療薬開発への一助とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は3年間の計画でPM/DMに関連する自己抗体と病理所見、臨床症状の関連を解析することを目的とし、治療法の確立と病態解明を目指す。 初年度において、本邦の患者として横浜市立大学附属病院、スウェーデンの患者としてカロリンスカ研究所関連施設の皮膚筋炎患者を選定し、研究参加の同意取得、血清、患者背景のデータ収集を行った。また、健常者コントロールとして、横浜市立大学バイオバンク室に依頼し健常者データ、血清を得た。各血清についてカロリンスカ研究所へ送付し、現在、各血清はスウェーデンのカロリンスカ研究所において、クロマトグラフィー手法を用い、エピトープ解析を行い、抗原性の差異について検討中である。また、臨床情報との比較も合わせて行うため、間質性肺炎合併の有無や呼吸状態、治療内容、その他の筋炎関連抗体の有無などの臨床情報についても共有・比較し、重症化との関連性について検討中である。得られた途中結果については現在研究会での報告会のため、準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、本邦、スウェーデンにおける抗MDA5抗体陽性患者、健常者コントロールの各血清についてクロマトグラフィー手法を用い、エピトープ解析を行い、抗原性の差異について検討中である。今後は同解析結果と間質性肺炎合併の有無や呼吸状態、治療内容、その他の筋炎関連抗体の有無などの臨床情報について合わせて解析を行い、論文化を予定している。また、途中経過においては研究会や学会等で発表予定である。
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