Project/Area Number |
23K15373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
安田 一行 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90905118)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 日本紅斑熱 / ツツガムシ病 / 間接蛍光抗体法 / 免疫ペルオキシダーゼ法 / 人工知能 / リケッチア感染症 |
Outline of Research at the Start |
日本紅斑熱とツツガムシ病の血清学的確定診断は間接蛍光抗体法/免疫ペルオキシダーゼ法 (IFA/IP法) が旧来からの標準法であり、本邦がリードしてきた分野である。しかしIFA/IP法での抗体価の判定は人間が行うことから、再現性の問題点が指摘されている。本研究の目的は、人工知能の活用によりIFA/IP法における再現性の高い抗体価評価法を確立することである。IFA/IP法における発色画像と熟練者の判定結果を「教師データ」として収集し、人工知能に機械学習を行わせ解析アルゴリズムを構築し、その性能を検証する。IFA/IPの高い再現性が確立することで、地球規模のリケッチア感染症調査での活用が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本紅斑熱とツツガムシ病の血清学的確定診断法である間接蛍光抗体法 indirect fluorescent antibody assay/免疫ペルオキシダーゼ法 immunoperoxidase assay (IFA/IP法)の抗体価を、人工知能(artificial intelligence, AI)を活用することにより、再現性高く評価する方法を確立することである。具体的には、IFA/IP法におけるスライドガラス上の発色をデジタル画像に変換し、熟練した検者の判定結果を教師データに用いて機械学習を行わせることで、AIによる再現性の高い抗体価評価法を確立することを目指している。 当該年度に実施した研究成果について以下に記載する。一般的に画像判定AIの作成上最も重要なプロセスは、「良質の画像データの収集」および「収集データの適切な仕分け」とされる。良質の画像データの収集に関しては、AI学習に適した顕微鏡機材等の選定と撮像条件等の検討が終了し、試料の撮影や保存の方法について具体的な作業手順書を作成した。収集データの適切な仕分けに関しては、豊富な画像判定実績のある秋田県健康環境センターからの教師データ提供について研究協力関係を構築した。さらに、研究機関である福島県立医科大学倫理審査委員会への申請を行い研究実施許可を得、試料・情報の利用を拒否できる機会を保障するため研究の実施についての情報を当該医療機関ホームページ上に公開した。AI使用に関してはライセンス契約やスペックを満たすコンピュータ環境に関わる経費の具体的な見積りを終了し、安全な試料・情報の提供について必要な機材・物品、および論文執筆に必要なソフトウェアを購入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初1年目の第1四半期と第2四半期に予定していた「画像データ収集法の設定」は予定通り終了した。一方で、第3四半期と第4四半期では教師データの収集を予定していたが、開始できなかった。これは主に福島県立医科大学倫理審査委員会からの研究実施許可を得ることに約半年を要したことによるが、予定から遅れたものの実施許可が得られたため、今後は教師データの収集に移行することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は教師データの収集に移行する予定であり、これは特に次年度の主な課題である。本研究の成否に関しては、十分な数の教師データを収集することが最も重要な要点である。そのために、リケッチア感染症の診断業務を行うその他の国内研究施設/行政施設に対して引き続き研究協力を呼びかける予定である。
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