Project/Area Number |
23K15500
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大内 繭子 熊本大学, 病院, 助教 (80792613)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 大腸癌 / EZH2 / ニュートリエピジェネティクス / 抗腫瘍免疫 / 長鎖オメガ3脂肪酸 |
Outline of Research at the Start |
エピジェネティクスとはDNA塩基配列の変化を伴わない、細胞分裂後も継承される遺伝子発現あるいは細胞表現系の変化と定義される。Enhancer of zeste homolog 2 (EZH2)はポリコーム群複合体PRC2の構成成分であり、ヒストンH3リジン27のメチル化を促進して、遺伝子発現を抑制し、エピジェネティクスに関わっている。 エピジェネティクスを介した栄養素の影響をニュートリエピジェネティクスという。乳癌では長鎖オメガ3脂肪酸がEZH2を制御することが報告されている。大腸癌の抗腫瘍免疫における長鎖オメガ3脂肪酸とEZH2の関連を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌は増加しており、死亡数も多く、治療方法の改善や予防が必要な疾患である。MSI-H大腸癌に対しては抗PD-1抗体であるペンブロリズマブが奏功し、これには腫瘍リンパ球浸潤が関与している。我々は大腸腺腫から大腸癌への悪性化にEZH2が関与していることを発表しており、エピジェネティクスについて研究してきた。また、栄養状態と大腸癌の関連についても研究を行ってきた。今回、大腸癌の腫瘍リンパ球浸潤にニュートリエピジェネティクスが関与している可能性を考え、長鎖オメガ3脂肪酸とEZH2の関連を明らかにすることを目的として研究を行った。 ①臨床検体におけるEZH2発現と腫瘍リンパ球浸潤の検証、②臨床検体における長鎖オメガ3脂肪酸と腫瘍リンパ球浸潤の検証、③in vitro assayにおける評価を計画した。 まず、臨床検体におけるEZH2発現と腫瘍リンパ球浸潤について検証するために、MMRタンパク質免疫染色よるユニバーサル スクリーニングを始めた2020年11月以後にMSI-H大腸癌と診断された24例、同時期に切除を行なったMSS大腸癌22例を対象としてEZH2、CD8、Foxp3の免疫染色を行なった。免疫染色の評価はオールインワン顕微鏡BZ-X700(KEYENCE社)を用いて、X40視野でランダムに3箇所選び、平均値を求めて定量化して評価した。性別、年齢、深達度、リンパ節転移の有無、脈管侵襲の有無についてはMSI-H大腸癌とMSS大腸癌では有意差はなかったが、腫瘍局在で有意にMSI-H大腸癌で右側結腸が多かった。 MSI-H大腸癌とMSS大腸癌でそれぞれEZH2、CD8、Foxp3発現の関連を検証したところ、CD8はMSI-H大腸癌で有意に発現が上昇していた(p=0.01)が、EZH2とFoxp3の発現に有意差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
MSI-H大腸癌の症例数がまだ少なく、免疫染色でMSI-H大腸癌とMSS大腸癌で腫瘍リンパ球浸潤に差が出ておらず、長鎖オメガ3脂肪酸の検証までできていないことが最も大きな理由です。また、腫瘍リンパ球浸潤に関して、CD4、CD25、CD45ROなど他のリンパ球表面マーカーについても免疫染色を行おうとしましたが、条件設定に時間がかかりました。また、時間がかかっているのは人手不足も1つの理由かと思われます。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは症例数を増やすことが必要。症例数を増やすとEZH2とCD8、Foxp3との関連が見出せる可能性がある。また、CD4、CD25など他のリンパ球表面マーカーを検証してEZH2と腫瘍リンパ球浸潤の関連性について検証する。関連が見出せたら、それらの症例を用いて長鎖オメガ3脂肪酸と腫瘍リンパ球浸潤の検証を行う。つまり、腫瘍組織から長鎖オメガ3脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)と長鎖オメガ6脂肪酸であるアラキドン酸(AA)を抽出し、その割合を示すEPA/AA比を測定して長鎖オメガ3脂肪酸を定量化することが可能と考えている。また、術前に血液サンプルが採取できた症例では、血液でのEPA/AA比を測定することも検討している。
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