Project/Area Number |
23K15502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
黒川 友博 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (10835523)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 消化器癌 / 手術 / 骨格筋 / サルコペニア / 侵襲 / ビタミン |
Outline of Research at the Start |
今回我々は、術前の指標(ビタミンDやその代謝産物、炎症系マーカー、血中ncRNA)により、骨格系脆弱が予測できるのであれば、消化器癌患者の手術前に術後の骨格系脆弱の対策を講じることができ、最終的にはQOLの維持、予後の改善につながりうると考え、手術における骨格系脆弱の予測因子を同定することを目的に様々な指標を比較し、消化器手術患者の骨粗鬆症、サルコペニアの現状を把握し、ビタミンDとの関連について検討する。具体的には、手術を行う消化器患者に対し、周術期に採血や体組成計での計測を行うことで骨格筋量や各種炎症マーカー、栄養状態の臨床データを集積し、解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
加齢や疾患により筋肉量が減少することで、全身の筋力低下および身体機能の低下している状態であるサルコペニアの患者数は年々増加しつつある。同じ骨格系脆弱を促す骨粗鬆症は国内では約1300万人もの患者がいると推測されている。消化器癌手術においては、手術侵襲による栄養吸収障害のみならず周術期管理に伴う食事摂取障害も加わり容易に骨格系脆弱状態に導く。術後の骨格筋・骨量の減少は、術後補助化学療法の継続性などに骨折等深刻な影響を与えるため、その予防予測対策は重要である。しかしながら、手術における術後骨格系脆弱の予測はいまだ非常に困難である。一方で、炎症が強く関与している癌の進展には、好中球-リンパ球比、血小板-リンパ球比、グラスゴー予後スコアなどの炎症や栄養のマーカーが、種々の癌において予後因子となることが報告されている。術前の指標(ビタミンやその代謝産物、炎症系マーカー、血中ncRNA)により、骨格系脆弱が予測できるのであれば、消化器癌患者の手術前に術後の骨格系脆弱の対策を講じることができ、最終的にはQOLの維持、予後の改善につながりうると考え、今回我々は、手術における骨格系脆弱の予測因子を同定することを目的に様々な指標を比較し、消化器手術患者の骨粗鬆症、サルコペニアの現状を把握し、ビタミンなどとの関連について検討することとした。具体的には、手術を行う消化器患者に対し、周術期に採血や体組成計での計測を行うことで骨格筋量や各種炎症マーカー、栄養状態の臨床データを集積し、解析を行う。本年度は、順調にサンプル採集を行い、各種測定、解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サンプル採集、測定開始について、当院外科において検体採集に関する倫理審査委員会を終え、採集測定を継続しており、予備実験として各種測定は完了していたため順調に進んでいる。さらなるサンプルの採集と、解析を進めている
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに採血、体組成計(Inbody S20)などよって集めた骨格筋量や各種臨床データを解析する評価する。最終的には骨格系脆弱群と非骨格系脆弱群に分け、術前にそれを予測できる因子があるか比較検討する。さらに予後、合併症率、ビタミン、ncRNA(ビタミン標的)などの相関の解析を行い、周術期骨格系脆弱に関わる新規マーカーを同定していく。
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