肝類洞内皮細胞の機能形態変化に着目した転移性肝癌の生着増大メカニズムの統合的解析
Project/Area Number |
23K15507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
河合 裕成 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60911782)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 肝類洞内皮細胞 / うっ血肝 / 局在 / 転移 / 線維化 / 転移性肝癌 / 局在性 / 肝細胞癌 |
Outline of Research at the Start |
肝臓は悪性腫瘍の転移先として最たる臓器であり、原発性肝癌の20倍近い頻度で生じる。転移性肝癌の発症は著明な生存率低下、QOL低下をもたらす。世界中で多くの患者が苦しんでおり、転移性肝癌発症の抑制は喫緊の課題である。しかし、「肝内微小環境の変化が循環腫瘍細胞の生着・増大にどのように影響を及ぼすのか?」という根源的な問いは未解明である。本研究では、申請者らが独自に開発した、肝臓内で腫瘍の局在に gradation ができる実験動物モデルを用いて、肝内微小環境における肝類洞内皮細胞と循環腫瘍細胞とのcrosstalk による「転移性肝癌の生着・増大」に関する詳細なメカニズムの解明と治療応用を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
先行研究により、マウスの下大静脈を70%結紮 (partial IVC ligation; pIVCL)することにより慢性うっ血肝を発症するマウスでは、術後6週で肝線維化が、術後54週で肝細胞癌が発症することを明らかにした。また慢性うっ血による肝線維化・腫瘍増大の機序の一端として、肝類洞内皮細胞の毛細血管化(Capillarization)という現象が生じ、毛細血管化した肝類洞内皮細胞由来のスフィンゴシン1リン酸が肝線維化・肝癌増大に寄与することを明らかにした。 今回(2023年度)、うっ血肝モデルマウスの肝臓形態評価・病理学的評価をマウス造影CTや病理検体を用いて施行したところ、肝線維化・肝癌の発症部位には局在性があることが明らかになった。また、うっ血肝患者(FALD:Fontan-associated liver disease)のMRelastographyでは、肝辺縁優位に肝硬度上昇が生じていることが確認され、人でも同様の病態が生じている可能性が示唆された。一方、四塩化炭素やコリン欠乏食を用いた肝線維化モデルマウスでは、肉眼レベルでの線維化局在性は認めなかった。本モデル (gradation モデル)は、肉眼レベルで「肝臓被膜側(末梢側)」で「肝門部(中枢側)」よりも高率に肝線維化・肝腫瘍が形成されるモデルマウスであり、本結果からは腫瘍細胞が増大しやすい肝内微小環境の不均一性が存在していることが示唆された。Lasermicro dissection法を用いて局在別にRNAseq 解析を施行することで、肝線維化・腫瘍増大の局在性形成に関与しうる遺伝子群を複数同定し、論文報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Gradation モデルマウスを用いた線維化・腫瘍局在解析を施行し、局在性形成に関与しうる遺伝子群を複数同定し、論文報告として成果を発表できた点は、概ね順調に進展している一方、腫瘍細胞・肝類洞内皮細胞の相互作用解析、臨床データ解析が進展せず、全体としてはやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、細胞単離実験を行い、腫瘍細胞ー肝類洞内皮細胞の相互作用解析を施行する。今年度の局在性解析で得られたデータをもとに、薬剤・遺伝子改変マウスによる介入実験を行い、真に局在性形成に関与していると考えられる遺伝子を同定することで、新規治療に繋げていくことを目標とする。 また、原発性肝癌・転移性肝癌症例の画像解析により、実臨床における肝腫瘍局在性の検証を行うために倫理申請、検証準備を整える。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Exercise changes the intrahepatic immune cell profile and inhibits the progression of nonalcoholic steatohepatitis in a mouse model.2023
Author(s)
2.Tsutsui Y, Mori T, Yoshio S, Sato M, Sakata T, Yoshida Y, Kawai H, Yoshikawa S, Yamazoe T, Matsuda M, Kakazu E, Osawa Y, Oyama C, Tamura-Nakano M, Kawaguchi T, Yoshizumi T, Kanto T.
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Journal Title
Hepatology Communications
Volume: 7
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Peer Reviewed