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脳領域間の情報伝達機構の異常に着目した術後せん妄の発症機序の解明

Research Project

Project/Area Number 23K15583
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 55050:Anesthesiology-related
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

志田 恭子  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (00381880)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Keywords術後せん妄 / 術後神経認知機能障害 / 前頭前皮質 / 海馬
Outline of Research at the Start

「術後せん妄(POD)」は、死亡率増加、医療費増加、患者の生活の質の低下などが懸念されているが、発症機序は不明である。記憶に重要な脳領域の前頭前皮質と海馬の機能的な繋がりや活動の変化から、発症機序の解明ができるのではないかと着想した。
本研究では、PODモデルマウスを用いて、①高密度多点電極により、前頭前皮質と海馬の脳波を測定、②カルシウムイメージング法で、①の領域の神経細胞集団を観察、③神経細胞機能を人為的に調節する方法で、①の領域の細胞の機能調節により認知機能への影響を確認する。PODの発症機序における前頭前皮質と海馬の回路の役割が解明されれば、機序に基づいた予防・治療法が提案できる。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、術後せん妄(Postoperative Delirium; POD)の発症機序において、前頭前皮質(PFC)と海馬(HPC)といった記憶に重要な脳領域間の情報伝達異常が関与するとの仮説に基づき、自由行動下の神経活動を多面的に計測・解析することを目的としている。2024年度は、以下の技術的整備および予備的実施を中心に研究を進めた。
前年度に作成を試みたPODモデルマウス(短期記憶障害を呈するモデル)は、新しい麻酔器の使用による麻酔条件の変更などの影響で、安定して短期記憶障害を再現できなかった。そこで本年度は、より再現性が高く、既に研究室内で確立されている術後神経認知機能障害(Postoperative Neurocognitive Disorder; NCD)モデルを用いて、前頭前皮質および海馬における神経活動の記録を検討した。
まず、多点電極による脳波測定系を構築し、自由行動下で安定した信号取得が可能となるよう、記録条件の最適化を行った。脳波信号の品質向上とノイズ管理の課題に対応しつつ、今後の大規模収録に向けたプロトコルの整備が進行している。
また、神経細胞集団活動の可視化に向けて、Thy1-GCaMP6マウスの導入準備を完了し、海馬へのGRINレンズ埋め込みの予備実験を開始した。これにより、カルシウムイメージングによる深部神経活動の可視化に必要な手技と体制の整備が順調に進展している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度に作成を試みたPODモデルマウスにおいて、短期記憶障害を安定して再現することが困難であったため、今年度は再現性の高い術後神経認知機能障害(NCD)モデルに切り替えて研究を実施している。このため、当初予定していたPODモデルでの神経活動解析は一部未実施となっている。一方で、自由行動下での脳波測定系の構築および遺伝子組換えマウス(Thy1-GCaMP6)の導入準備、GRINレンズ埋め込みの予備実験まで進行しており、技術的基盤は整いつつある。

Strategy for Future Research Activity

今後は、構築した多点電極による脳波測定系を用いて、術後NCDモデルにおける前頭前皮質と海馬の神経活動を定量的に記録・解析する予定である。並行して、Thy1-GCaMP6マウスを用いて、海馬へのGRINレンズ埋め込みを進め、自由行動下でのカルシウムイメージングによる神経細胞集団活動の可視化を実施する。取得されたデータは、脳波との統合解析により、脳領域間の情報伝達異常の時系列的・空間的特徴を抽出する。
さらに、次年度以降は、特定の脳領域の神経活動を人為的に操作可能なDREADD技術などを用いた介入実験を行い、PFCおよびHPCの神経活動変化が認知機能に及ぼす影響を解析する計画である。これにより、脳領域間の因果関係の可視化と、術後せん妄や認知機能障害の神経基盤の明確化を目指す。技術的な準備は順調に整いつつあり、今後は実データの収集と解析を加速していく。

Report

(2 results)
  • 2024 Research-status Report
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2025-12-26  

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