Project/Area Number |
23K15617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小崎 吉訓 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (00846892)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 水素 / 腸管虚血 / 再灌流障害 / 心停止後臓器提供 / 水素ガス / 臓器保護 / 温阻血 |
Outline of Research at the Start |
心停止後臓器提供(DCD)における温阻血時間を短縮するため、ECMOによる臓器灌流が注目されているが、それでも完全に温阻血を防ぐことはできない。我々は脳死下小腸移植を模した温阻血のない動物モデルにおいて水素の臓器保護効果を示したが、温阻血のあるDCDでの水素の効果は研究されていない。温阻血では低酸素ストレスに伴うシグナル発現が臓器を障害する。本研究では水素による温阻血の臓器障害への抑制効果について、低酸素シグナル分子への作用を中心に解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、「低酸素培養下の腸管上皮細胞を用いた。水素添加後の低酸素シグナルとミトコンドリア機能への影響を解明する」ための研究を行った。本研究の目的は、温阻血後の細胞に対する水素の効果を明らかにすることである。 ダルベッコ改変イーグル培地で培養した大腸線がん細胞を、コントロール群と水素未添加低酸素群、水素添加低酸素群に無作為に割り付けを行った。 1)準備:チャンバーを99%窒素:1%酸素(水素未添加低酸素群)、99%水素:1%酸素(水素添加低酸素群)で満たし、ライボビッツL-15培地内に24時間安置することで低酸素環境を構築した。 2)虚血:大腸線がん細胞からDHEMを除去し、作成したライボビッツL-15培地を交換した。培地交換後に99%窒素:1%酸素(水素未添加低酸素群)、99%水素:1%酸素(水素添加低酸素群)で満たされたチャンバー内に6時間または24時間安置した。コントロール群は、同様に培地交換を行った後に、20%酸素:80%窒素で満たされたチャンバー内に同じく6時間または24時間安置した。 3)再灌流:チャンバー内で6時間もしくは24時間安置した細胞は、再度DHEMに培地を交換し、20%酸素:75%窒素:5%二酸化炭素で満たしたチャンバー内に2、4、6時間安置した。 結果:細胞の蛍光染色の解析から、水素添加低酸素群では、ミトコンドリア膜電位の回復が未添加群より促進されることが判明した。また、水素添加低酸素群では、HIF1αの増加を未添加群よりも抑制することも判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は当初の予定と異なり、細胞実験から開始となったが、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞実験では、低酸素後の酸素消費量の測定や細胞内炎症マーカーの測定などを加えて解析を行い、検証する。 心停止ECMOラットモデルを確立し、人工肺からの水素投与を行うことで、小腸移植後の臓器障害の抑制効果の検証を進めていく。
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