Project/Area Number |
23K15632
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
畠中 公作 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 看護師 (10940843)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 心肺蘇生 / スフィンゴシン1リン酸 / 蘇生後脳症 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、心肺蘇生時に生理活性物質であるスフィンゴシン一リン酸を投与することで心肺停止時に惹起される血管内皮細胞障害を抑制することができるか、動物実験をもって明らかにする。 心肺停止モデルの動物に心肺蘇生を行うとともに、スフィンゴシン一リン酸を投与し、投与群と未投与群の心肺停止前から心拍再開後の血漿中の血管内皮細胞グリコカリックスレベル、免疫応答や炎症反応の調節に重要なサイトカインレベル、MRI や CT 撮影を行い臓器機能を評価し、血管内皮細胞の保護効果があるかを確認する。本研究で血管内皮細胞の保護効果を確認することが出来れば、心肺停止症例の新たな治療戦略の一助になり得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
心肺停止症例の生存率および社会復帰率は、経年的には改善傾向にあるものの、極めて低値であり長年の公衆衛生上の課題となっている。この課題解決のために、心肺蘇生や心肺停止後ケアに焦点をあてた介入研究がこれまで数多く行われているが、心拍再開が得られなかったり、たとえ心拍再開したとしても心肺停止後の心機能障害および蘇生後脳症など主要な臨床症状が残ったりと、生存率および神経学的予後は改善されていない。これらの心機能障害および蘇生後脳症は、心肺停止により血管内皮細胞障害が惹起されることも原因の一つであると考えられている。 本研究の目的は、心肺蘇生時に、血管内皮細胞の保護効果が期待されるスフィンゴシン一リン酸を投与することで心肺停止時に惹起される血管内皮細胞障害を抑制することができるか、動物実験で示すことである。血管内皮細胞障害による臓器障害を防ぐことで、心肺停止症例の新たな治療戦略を示すことができ、長年の公衆衛生上の課題である心肺停止症例の生存率および社会復帰率の改善が期待できる。 本研究は、心肺停止モデルの動物に心肺蘇生を行うとともに、スフィンゴシン一リン酸を投与し、投与群と未投与群の心肺停止前から心拍再開後の血漿中の血管内皮細胞グリコカリックスレベル、免疫応答や炎症反応の調節に重要なサイトカインレベル、MRI や CT 撮影を行い臓器機能を評価し、血管内皮細胞の保護効果があるかを確認する。推奨される現行の心肺蘇生ガイドラインでは、血管内皮細胞を保護する介入は行われておらず、本研究で血管内皮細胞の保護効果を確認することが出来れば、心肺停止症例の新たな治療戦略の一助になり得る。また、ひいては長年の課題であった心肺停止症例の低い生存率や社会復帰率の改善に寄与でき得ると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、研究チームの実験手技の均一性を確立し動物実験の遂行を目指していた。しかし、実際の実験作業においては、手技のばらつきが見られ、安定した動物モデルの構築や手技の確立には至らなかった。これにより、計画していた本実験の実施が遅延した。 さらに、実験手技の均一性の確立に向けて、専門の講習会を受講したり、関連する最新の文献を調査した。また、学会やセミナーに参加して情報を収集し、他の研究者との交流を図った。これらの取り組みは、研究チームの知識や技術力を向上させることには貢献したが、目標である実験手技の均一性の確立にはまだ至っていない。 研究チームは引き続き、実験手技の均一性を確立し、安定した動物モデルの作成に向けて取り組む予定である。さらに、他の研究グループとの連携や専門家の助言を得るなど、さまざまな手段を検討して、研究の進展を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究チームの動物モデル作成および手技の均一性を確立し、安定した動物実験を遂行する予定である。
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