Project/Area Number |
23K15688
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
花井 洋人 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90964437)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | エクソソーム / 間葉系間質細胞 / 肩腱板断裂 / 細胞外小胞 |
Outline of Research at the Start |
間葉系間質細胞 (mesenchymal stroma cell, MSC) は,エクソソームを主体とする細胞外小胞 (small extracellular vesicles, sEVs) を分泌し,組織修復に寄与することが知られており,運動器組織に対する再生医療としても注目を集めている.一方で,肩腱板断裂は自然治癒せず,修復手術でも再断裂をきたすことがあり有効な治療法はない.本分野において,MSCの培養条件の違いによって分泌された異なるsEVsの詳細な評価はなされておらず,本研究では,肩腱板断裂モデルラットを用いて,IFN-γでプレコンディショニングされたMSCが分泌するsEVsが骨ー腱修復に与える影響を検討したい.
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Outline of Annual Research Achievements |
間葉系間質細胞(mesenchymal stroma cell, MSC)は,エクソソームを主体とする細胞外小胞(small extracellular vesicles, sEVs)を分泌し,細胞間の情報伝達を行うことで,組織修復に寄与することが知られており,腱板断裂などの運動器組織に対する再生医療としても注目を集めている.本分野において,MSCの培養条件の違いによって分泌された異なるsEVsの評価はなされていない.研究代表者は,肩腱板断裂モデルラットを用いて,IFN-γでプレコンディショニングされたMSCが分泌するsEVsが骨ー腱修復に与える影響を検討する上で,本年度に以下の成果を得た. 通常条件で回収したsEVsは,LPS刺激を加えたマクロファージ様細胞株に対して,炎症性のサイトカインの分泌を減少させ,関連する遺伝子発現も抑制した.また,in vivo実験を行うにあたって,ラットを用いた肩腱板断裂モデルの作成とその修復法について検討する予備実験を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題を進めていくにあたって,細胞培養中のプレコンディショニング刺激条件を選定することが非常に重要であるが,すでに条件検討は終了し,今後の実験へのスムーズな応用が期待される.in vivo,in vitroともに最終目標に向けて着実に進展していると考える.今後は,通常培養で得られるsEV(N-sEV)と選定した刺激条件下で得られるsEV(P-sEV)を用いた比較実験にて効果検証を遂行する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究予定として,ラット腱板断裂モデルを用いたsEVs投与実験を行う予定である.3ヶ月齢のオスSprague-Dawley(SD)ラットの棘上筋の遠位部を切離し,腱板を断裂させ,4週後に縫合糸を用いて棘上筋腱を上腕骨付着部に縫着し修復する.再建後より1週毎にN-sEVを関節内投与し,術後早期である再建後2週,4週時に組織学的解析,および免疫組織化学染色や蛍光免疫染色を行い,修復組織の経時的な変化が十分確認できるか検討を行う.さらに,上記で得られた結果をもとに,同様の手法にて,N-sEVまたはP-sEVを投与し,修復組織の質を組織学的解析または免疫組織化学染色にて比較し, P-sEVの有効性を明らかとする予定である.また,in vitro実験において,修復過程で関与する細胞への治療効果も評価する予定である.さらに,sEVsの内包するmiRNAとターゲット細胞中の変動遺伝子を照らし合わせることで,修復に関与する重要な因子の探索を進めていく予定である.
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