Elucidating the pathogenesis of a novel animal model mimicking chronic entrapment neuropathy
Project/Area Number |
23K15696
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山本 康弘 順天堂大学, 医学部, 助教 (40972732)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 絞扼性神経障害 / 伝導ブロック / 軸索変性 / 慢性絞扼性神経障害 / 病期分類 / 動物モデル / 電気生理学的検査 |
Outline of Research at the Start |
慢性絞扼性神経障害 (Chronic Entrapment Neuropathy:CEN) の機能が回復するためには、変性軸索の再生が必要であるが、CEN後の軸索再生に有効な治療薬は未だ開発されていない。その理由の一つは、CENを模擬した動物モデルがなく、病態の詳細が不明であるからである。そこで、申請者は臨床を模擬したCEN動物モデルを新たに開発し、CENによる軸索変性を再現することに成功した。本研究では、このCENモデルを利用して、難治性CENの病態を組織学的、分子学的に解明し、CENの新規治療標的の同定につながる知見の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
超高齢化社会を迎え、慢性絞扼性神経障害(Chronic Entrapment Neuropathy:CEN) の罹患者数が増加するにつれて、難治性である軸索変性を伴うCEN罹患数も増加している。CEN軸索変性例の効果的機能回復を目指すためには、変性軸索の再生が必要であるが、CEN後の軸索再生を目的とした治療方法は未だ開発されていない。その理由の一つは、CENを模擬した動物モデルが存在せず、病態の詳細が不明であるからである。そこで、直径が2.5mmと3.5mmのシリコンチューブをラット坐骨神経直下に留置することで新たなCENモデルの開発に成功した。モデルのグループは①Sham、②2.5mm、③3.5mmの3グループを評価した。本モデルで神経伝導速度を確認し、絞扼後数日間は伝導速度の変化がなく、急性障害がないことを確認している。そして、シリコンチューブの直径に応じて伝導速度や振幅低下が低下していた。つまりチューブの直径に応じて重症度が変化していることがわかった。感覚、歩行機能評価も実施し、いずれもチューブの直径に応じて重症度が変化していた。本研究では、このCENモデルを利用して、難治性CENの病態を組織学的、分子学的に解明し、CENの新規治療標的の同定につながる知見の確立を目指す。具体的には、(1)CEN病態解明のため新規CEN動物モデルの組織学的・分子学的機序を明らかにする、(2)CEN新規治療標的薬の開発する、ことが本研究の目的である。今年度は、CENモデル絞扼6週間後の絞扼部切片を免疫蛍光染色(軸索:β3tubulin、髄鞘:MBP、マクロファージ:CD68)と電子顕微鏡(有髄軸索数、軸索径、髄鞘径、G-ratio)の組織学的評価を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CENモデルの神経変性の病態を明らかにするために、まず絞扼6週間後のラットをホルマリンで灌流固定し、坐骨神経絞扼部の標本に対して、免疫蛍光染色(β3tubulin、MBP、CD68)を実施した。Sham、2.5mmは軸索数、髄鞘の変性、神経実質内マクロファージの集積は増加しておらず、3.5mmで軸索数の低下、髄鞘の変性、神経実質内マクロファージの集積が増加していることが判明した。続いて、絞扼6週間後のラットをグルタアルデヒドで灌流固定し、坐骨神経絞扼部の標本に対して、電子顕微鏡で観察した。その結果、有髄軸索数はShamと2.5mmは差がなく、3.5mmで低下していた。軸索径は有意差がないもののShamと比較し、2.5mmと3.5mmは縮小していた。一方で3.5mmの髄鞘径は、Sham、2.5mmと比較し、有意に低下していた。G-ratioは各群で有意差はないが、2.5mmはShamより低下し、3.5mmは増加していた。
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Strategy for Future Research Activity |
CENモデルを用いて、絞扼6週間後の神経特異的タンパク質(転写調節因子REST、神経栄養因子NT3)を免疫蛍光染色で確認する。シリコンチューブ留置し、抜去後2週間、4週間の坐骨神経の軸索と髄鞘化を免疫蛍光染色で評価する。絞扼6週間の組織学的評価で差が認めるものがあれば、追加で行う。新規CENモデルによる神経特異的タンパク質発現に関わる分子機構を明らかにするために、絞扼1週間、6週間後や絞扼解除後の坐骨神経絞扼部をRNA sequenceにより網羅的発現解析を行う。これにより、新規治療標的となり得る分子や新規パスウェイを探索・同定し、IPA解析(Ingenuity Pathway Analysis)を用いて軸索や髄鞘に関連する遺伝子・パスウエイを同定し、小分子化合物ライブラリを参照し新規治療薬の探索をする。さらに、解析で得られた小分子化合物の発現を免疫蛍光染色やWestern blot法で確認する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)