Project/Area Number |
23K15736
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 寛之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10883481)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 破骨細胞 / 1細胞内解析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、①骨の1細胞アトラスを樹立し、1細胞レベルで骨のエコシステム制御に有効な新たな創薬候補を見出す。②破骨細胞内の多核間に存在する遺伝子発現制御機構を新たな1細胞内研究プラットフォームiSCseq(intra-single cell sequencing)で迫る。iSCseqは細胞生物学の解析ツールとしての発展が既に期待されている。③得られた創薬候補は、マウス前腕骨骨折モデルで検証し、前臨床試験を行う。 iSCseqで初めて観察できる破骨細胞の遺伝子発現制御を創薬の標的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
1細胞内解析技術iSCseqを洗練させた。細胞内遺伝子発現情報を網羅的に解読することで、1細胞内には複数の遺伝子発現パターンを内在できること、さらには複数の分化段階を許容できることが明らかになった。 シングルセル解析の公共データを用いた統合解析を行った結果、破骨細胞のサブセット同定に成功した。より骨吸収能が高いサブセットは、生理的な骨の中には存在しないが、骨腫瘍やがん骨転移など病的な骨破壊が進む場所には存在することを明らかにした。さらに、ネットワーク解析の結果、破骨細胞分化と融合を切り分けて議論することが可能になった。融合の初期の段階では、分化経路に乗らない細胞成分が含まれることが明らかになった。これまで1方向に細胞の分化は進むと考えられてきたが、多核細胞の分化・融合は、複雑な進行を辿ることが初めて明らかとなった。また、骨腫瘍、がん骨転移部において、なぜ病的骨破壊が起こるのか、新しく同定した破骨細胞のサブセットが一因と考えられた。 iSCseq法は、生きた細胞の遺伝子発現を捉える技術として、国際的認知度も上昇しつつある。一方で必須の機器であるSS2000は、東京大学学内に未設置であり、研究環境の整備が必要な状況は改善できていない。また、1細胞分画ごとのライブラリ調整およびシーケンスにかかるコスト削減の必要など、課題も残されている。研究をさらに飛躍させるためには、共同研究先との関係性を維持しつつ、研究内容のアピール、アウトリーチ活動も必須と考えている。さらなる支援を必要としている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究成果は、ハーバード大学との国際共同研究で進めた。すでに国内外の学会シンポジウム研究会で複数報告し、エキスパートとの議論を通して、さらに理論を深めた。iSCseq論文は、bioRxivで結果はすでに公開しており、2024.4.1現在13kを超えるアクセス数を得ており、iSCseqが世界に普及していることを示す結果となっている。 さらに解析技術については、Practical Compass of single cell RNA-seq.として、Curr Osteporos Res誌にアクセプトされた。 学会発表は国内国外とも積極的に行った。American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR) annual meeting 2023; Cold Spring Harbour Laboratory Meeting "Single Cell Analyses" 2023; Gordon Research Conference "Bones and Teeth" 2024; AGBT 2024にて、国際学会, 口演発表を行った。Cell Bio 2023, Discover BMB by ASBMB 2024での国際学会, ポスター発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
iSCseq論文は、一流国際誌に投稿し、査読を受けているところであり、本年度中にpublicationに至ることが期待される。2024年度も国内国際学会での発表を行い、普及に努める。ハーバード大学歯学部との国際共同研究を継続し、iSCseq projectの次の国際共同研究成果をまとめるべく、現在尽力しているところである。 iSCseqによって骨を壊す破骨細胞が成り立つメカニズムとして、融合・多核化に関わる細胞の順序への糸口が見えた。同手法の拡張として、まさに細胞融合を起こしている現場を捉えるなどが考えられる。iSCseq法に必須の機器であるSS2000(Yokogawa)は資金不足のため調達できていない。申請者がJSTなどの大型予算へのアプライを継続する、後進の育成などアウトリーチ活動を行うなど、研究を邁進するための環境整備も合わせて行っていく所存である。
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