Project/Area Number |
23K15776
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
久保田 優花 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (30866926)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ペプチド薬物複合体 / ドラッグデリバリー / 前立腺癌 |
Outline of Research at the Start |
タキサン系の抗癌剤の登場により、転移性去勢抵抗性前立腺癌 (mCRPC) 治療は大きく改善したが、mCRPC治療の軸となる抗癌剤が抱える弱点は、細胞毒性の強い薬を全身投与する点にある。副作用を減らし高い抗腫瘍効果を得るためには高濃度の抗癌剤を腫瘍のみに到達させる必要がある。私たちは、腫瘍血管のアネキシンA1に結合するペプチド(AnA1ペプ チド)を世界で初めて開発し、抗癌剤との組み合わせによる腫瘍血管内皮細胞を標的とした 治療効果を報告した。本研究では、AnA1ペプチドと抗癌剤のペプチド-薬物複合体 (PDC) により低副作用かつ高効果なmCRPCの癌治療法への応用を目指すことを目的とする
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Outline of Annual Research Achievements |
タキサン系の抗癌剤の登場により、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)治療は大きく改善したが、mCRPC治療の軸となる抗癌剤が抱える弱点は、細胞毒性の強い薬を全身投与する点にある。副作用を減らし高い抗腫瘍効果を得るためには高濃度の抗癌剤を腫瘍のみに到達させる必要がある。アネキシンA1(ANXA1)は固形腫瘍の血管内皮特異分子であり我々は腫瘍血管のANXA1に特異的に結合するペプチド(AnA1ペプチド)と抗癌剤 とのペプチド-薬物複合体(PDC)を作成し、腫瘍血管内皮細胞を標的とした癌特異的化学療法を開発した。ANXA1は前立腺癌の腫瘍血管にも発現しており、mCRPCの化学療法へ応用できる可能性がある。本研究では、AnA1ペプチドと抗癌剤のペプチド-薬物複合体(PDC)により低副作用かつ高効果なmCRPCの癌治療法への応用を目指すことを目的とする。2023年度は、腫瘍血管特異的抗癌剤vcMMAE-AnA1の開発(2023~2024)EMCSリンカーを用いて、ANXA1結合ペプチドのN末端側にvcMMAEをマレイミド基を介して架橋し、vcMMAE-AnA1ペプチドを作成した。ANXA1陽性ヒト前立腺瘍細胞株(ANXA1+ PC3細胞)に対し、vcMMAE単独とvcMMAE-AnA1を同等薬効量で投与し、増殖能、アポトーシスなどを比較し効果を確認した。vcMMAE-AnA1療法の有効性をANXA1陽性PC3細胞を播種した担癌マウスモデルで検討した結果、vcMMAE単独投与と比較し、vcMMAE-AnA1で白血球減少が抑えられ、腫瘍組織の中の血管密度の減少および壊死を伴う顕著な壊死効果が認められ、副作用低減と優れた抗腫瘍効果を認めた。今後血管内皮細胞対する殺細胞効果の検証とともに、本結果の再現性を確認するために更に研究を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度計画していた薬剤合成、培養細胞に対する検討を予定通り実施し、想定していた結果が得られた。また来年度以降に計画していた動物実験の一部検討も実施し、良好結果が得られたことから、当初の計画以上に成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
まだ、検討できていない血管内皮細胞対する殺細胞効果の検証とともに、すでに得られた動物実験結果の再現性を確認するために更に研究を進める。
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