Project/Area Number |
23K15793
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
小林 裕章 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 泌尿器科学, 助教 (10598428)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 次世代シーケンサー / がん抑制遺伝子 / がん微小環境 / 腫瘍学 / 前立腺導管癌 |
Outline of Research at the Start |
前立腺癌の亜型である前立腺導管癌は難治性の稀少癌であり,病態が未解明で標準的治療法が存在しない。我々は現在までに、次世代シーケンサーを用いたゲノムプロファイル解析にて日本人患者における遺伝子変異が欧米諸国と異なることを報告しており、新規標的薬物治療法の確立には人種差を念頭に置いた本邦独自の研究データ集積が必須である。 本研究では本邦最大規模の前立腺導管癌データベースを構築し、がん微小環境の視点から前立腺導管癌の病態解明を目指すとともに、網羅的なゲノム解析を行い、プロファイリングから導出される分子標的候補化合物を用いた新規薬物治療戦略の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌の稀少な亜型である前立腺導管癌は,病態が未解明でアンメットメディカルニーズである.稀少癌ではゲノム解析により病態の理解が進み,新規バイオマーカーや将来の治療標的を特定できる可能性がある一方,地域性や人種により癌の本質が左右される可能性を秘めており,本邦独自の研究データの蓄積が重要である. 本研究でははじめに本邦最大規模の前立腺導管癌の臨床データベースを構築し,次世代シーケンサーを用いて網羅的にゲノムプロファイル解析を行うことで日本人患者の遺伝子変異の特徴を分析した.現時点でがん抑制遺伝子であるTP53やRB1が高頻度で変異し,RB1変異は日本人に特有の変異であることが判明した.また,WNT経路やPI3K経路は欧米諸国と同等の頻度で変異を認める一方,DDR経路は変異頻度が低いという特徴を有していた.これらの結果をもとに,(1)前立腺導管癌における新規バイオマーカーの確立や(2)標的治療候補薬物の同定に向けた研究を遂行していく. (1)現在までにゲノムプロファイル解析により得られた結果をもとに,TP53及びRB1変異を免疫組織染色によって評価可能であるか検討し,現時点でp53及びRB1免疫染色が遺伝子変異を予測するサロゲートマーカーとして機能する可能性が示唆された.(2)高頻度に変異を認めた遺伝子の中でDruggable変異は少なく,今後様々な視点から標的治療戦略を検討する必要があると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床データベースの構築及び網羅的なゲノムプロファイル解析は着実に進行しているが,ゲノムプロファイル解析により判明したActionable変異の多くが直接的なDruggable変異ではなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床データベース構築及びゲノムプロファイル解析の充実を図るとともに,解析で得られた他のActionable変異についてサロゲートマーカーとしての有用性を評価する。また、RNAレベル、蛋白レベルでの解析を追加することで前立腺導管癌の病態解明を目指す.
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