Project/Area Number |
23K15818
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
寄木 香織 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70851682)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
|
Keywords | 子宮体癌 / 内分泌治療 / プロゲステロン受容体 / ゲノム解析 / プロゲステロン抵抗性 |
Outline of Research at the Start |
子宮体癌におけるプロゲステロン受容体(PR)の発現調節やシグナル伝達経路に関連する遺伝子変異や分子メカニズムを解明することを目的とする。子宮体癌病変の免疫染色化学染色によりPR発現と、PTENやKRAS、PIK3CA、ARID1Aの発現の相関について検討する。細胞株5種類についてPTENやPIK3CA、PIK3R1、KRASの発現や遺伝子変異の有無、さらにPRのアイソフォームのひとつであるPR-Bの発現とPGR-Bのプロモーター領域のエピジェネティックな変化を調べる。その結果からPR発現に関わると考えられる遺伝子変異を細胞株に導入し、細胞増殖能やプロゲスチン製剤に対する感受性の変化を解析する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
子宮体癌病変の免疫組織化学染色によりPTENやKRAS発現を評価しプロゲステロン受容体(PR)の発現と比較するうえで、positive controlを作成し抗体薬や染色方法の調整を行っている。婦人科悪性腫瘍症例において遺伝子パネル検査を実施した24症例において、KRAS変異やARID1A変異, PIK3CA変異, PTEN欠損をそれぞれ認めた症例をそれぞれ拾い上げ、その標本をpositive control(PTEN欠損はnegative control)として用い、プロトコールを作成した。40歳未満の若年子宮体癌症例の手術標本や生検標本において免疫組織化学染色によりPRの発現を調べ、PRの発現が子宮体癌の進行期や筋層浸潤、無増悪期間、全生存期間と相関することがわかった。前述の遺伝子変異の免疫染色を追加し、若年子宮体癌症例におけるPRの発現と遺伝子変異の有無との比較をすすめている。 子宮体癌細胞株におけるPR-B発現とPGR-Bのpromoter領域のエピジェネティックな変化を検証するうえで、子宮体癌細胞株であるIshikawa細胞とKLE細胞において、定量PCRとwestern blottingを用いてPR-Bの発現を評価した。いずれの細胞株ともにPRは発現していたが、KLE細胞のほうがより発現が高いことがわかった。また、methylation-specific PCRを用いたPGR-Bのpromoter領域のメチル化解析を行った。Ishikawa細胞とKLE細胞の両者ともにメチル化は認められなかった。他の子宮体癌細胞株(HEC1A細胞、AN3CA細胞)も追加し、PR発現とKRAS発現について評価をすすめている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫組織化学染色の染色方法の調整に予想以上に時間を要したため、本研究課題の進行がやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
子宮体癌細胞株であるIshikawa細胞、HEC1A細胞、HEC1B細胞、KLE細胞およびAN3CA細胞に対して、PTENやPIK3CA、KRASの発現や遺伝子変異の有無を調べる。それぞれの細胞株に対して定量PCRとwestern blottingを用いてPR-B発現を調べる。KRAS変異のない子宮体癌細胞株を選択し、CRISPR/Cas9を用いてKRAS変異を導入する。KRAS変異の導入によるPR-Bの発現の変化を定量PCRとwestern blottingを用いて調べる。また、PGR-Bのpromoter領域のDNAメチル化の変化についてmethylation-specific PCRを用いて調べる。KRAS変異の導入による子宮体癌細胞株の細胞増殖能の変化について、WST-8 assayを用いて調べる。KRAS変異を導入した子宮体癌細胞株にprogesteroneや酢酸メドロキシプロゲステロンを添加し、細胞増殖抑制効果の変化を調べる。さらに、脱落膜化の指標であるIGFBP1やプロラクチンの発現についてwestern blottingを用いて調べる。
|