Project/Area Number |
23K15820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
吉田 惠美子 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (90825788)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 子宮体癌 / 前癌病変 / 発癌 / メチル化 / スクリーニング |
Outline of Research at the Start |
子宮体癌は世界的に増加傾向にあるが早期診断できれば手術のみで根治可能である。しかし無症状女性に対する網羅的なスクリーニングは有効性が認められていない。また出産年齢の高齢化とType1子宮体癌の発症年齢の重複から、出産可能年齢に対する妊孕性温存の必要性も高まっている。実際に米国FDAによる子宮体癌の研究開発優先度評価でもスクリーニングと予防介入の優先度が高い。子宮体癌では多様な遺伝子変異の蓄積に加えて、 DNAメチル化異常が発癌・腫瘍形成の中心的な役割を担っているといえる。本研究は、Type1 子宮体癌の早期予測のため、DNAメチル化異常の蓄積にも着目した発癌機序の解明を目的を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はType1 子宮体癌の早期予測および発癌機序の解明を目的とするため、本年度は子宮体癌の前癌病変である子宮内膜増殖症・子宮内膜異型増殖症、正常内膜および子宮内膜癌におけるDNAメチル化パターンの比較検証のための検体収集とシーケンスを完了した。特に、妊孕性温存が必要となる30から40代前半を中心にして症例を収集した。実際に、子宮内膜増殖症2例、子宮内膜異型増殖症2症例、子宮内膜増殖症+子宮内膜異型増殖症1症例、子宮内膜異型増殖症+類内膜癌Grage1 4症例、子宮内膜増殖症+子宮内膜異型増殖症+類内膜癌Grade1 1症例、類内膜癌Grage1 2症例を収集し、SingleCell RNA解析および、炎症細胞を除く内膜細胞を用いたメチローム解析を実施した。現在全データを用いて解析を継続中であるが、中間解析の結果では、子宮内膜癌と正常内膜では異なるメチル化パターンを呈しており、また炎症に惹起されるメチル化パターンでは正常内膜類似パターンと内膜癌パターンの傾向がしさされており、増殖症におけるメチル化パターンの検証を実施する。 さらに、子宮内膜由来DNAを乾燥した月経血中から検出しえるかどうかの検証を開始した。標的DNAを加えた末梢血を用いた擬似月経血を作成したところ、常温で乾燥させた擬似月経血からも1週間以上経過後も安定して標的DNAを検出しえる可能性を確認しえた。 また、DNAメチル化は臓器特異性を示すことを利用し、検出検体として想定する月経血中への混在の可能性が考えられる卵巣腫瘍と子宮内膜腫瘍は異なるメチル化パターンを示すことが確認でき、メチル化パターンによる両者の判別の可能性も確認しえた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
探索的段階に必要な網羅的シーケンスは完了し、次年度は検証を開始可能な状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
①月経血を用いた月経周期依存メチル化パターンの検証 メチル化評価に用いるDNAは月経血中のctDNAもしくはcell free DNAを想定する。DNAメチル化機構タンパク遺伝子(DNMT1, DNMT3A, DNMT3B, MBD2)の発現量は月経周期に依存することから、この変化量を基準としてターゲットメチル化変化の相対評価を試みる。 ②発癌関連メチル化パターンの同定とクラスタリング解析 同定されたメチル化レベルおよびそのパターンに関して解析し、炎症・増殖症・発癌に関連するメチル化変化で最も関連性の高いものを同定する。正常内膜と内膜炎、増殖症、癌で異なるメチル化パターンを検出した場合、定性的な評価への応用が考えられる。メチル化パターンが同一でメチル化レベルに差異がある場合、蓄積量の定量で発癌リスクを評価する。
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