Project/Area Number |
23K15837
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
衛藤 英理子 岡山大学, 大学病院, 講師 (70796143)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | テーラーメイド栄養管理 / 糖代謝異常妊婦 / 周産期合併症 / テーラーメイド栄養療法 / 安静時代謝量 / 体組成量 |
Outline of Research at the Start |
現在の妊婦栄養管理は妊婦一律であるため、栄養の過少や過多を招き、糖代謝異常妊婦の重篤な周産期合併症を抑制できない。この合併症を防止するには、患者個人の代謝を考慮した栄養管理療法の開発が必須である。本研究は間接熱量測定と自記式食事歴法質問票を用いて、糖代謝異常・正常妊婦の安静時代謝量を実測して解明すると共に、患者個人で実測した総代謝量を基に個人の代謝に合ったテーラーメイド栄養管理を開発する。すでに正常妊婦290例、糖代謝異常妊婦60例の測定を終えた。この後ろ向き症例数より健康妊婦およびDM妊婦の個人の代謝に適した新エネルギー管理量を創出し、この妥当性を前向き介入臨床研究200例で検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は間接熱量測定と自記式食事歴法質問票を用いて、糖代謝異常・正常妊婦の安静時代謝量を世界ではじめて実測して解明すると共に、患者個人で実測した総代謝量を基に、個人の代謝に合ったテーラーメイド栄養管理を開発することを目的としている。令和5年度は介入研究の方法論を中心に情報収集に努めた。日本抗加齢医学会、日本産科婦人科学会、日本周産期・新生児医学会、日本女性栄養・代謝学会、日本糖尿病・妊娠学会、そして周産期学シンポジウムにて研究成果を発表するとともにディスカッションを深めた。 後ろ向き症例数の蓄積を同時並行で進めており、PREMEのデータベースをさらに拡充させた。今年度は前向き介入研究の実施に向けて、さらに準備を進める。これまでの後ろ向きデータベースから、安静時代謝量は食事摂取エネルギー量ひいては血糖コントロールを反映するため、周産期合併症の増加予測因子と考えられた。関連学会での成果発表を続けながら、途中経過を論文化する。糖尿病妊婦の安静時代謝量の実測値から、周産期合併症なし群の平均値/合併症あり群の平均値=0.824が算出された。これをDM補正係数と定め、介入研究ではDM妊婦の代謝量に0.824をかけたものを新エネルギー管理量とし、それに基づいた栄養管理を行う計画を遂行する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は介入研究の方法論を中心に情報収集に努めた。日本抗加齢医学会、日本産科婦人科学会、日本周産期・新生児医学会、日本女性栄養・代謝学会、日本糖尿病・妊娠学会、そして周産期学シンポジウムにて研究成果を発表するとともにディスカッションを深めた。 後ろ向き症例数の蓄積を同時並行で進めており、PREMEのデータベースをさらに拡充させた。間接熱量計Med Gemを使用して安静時代謝量を実測し、妊婦の代謝量の平均値、分布、周産期時期の変化(妊娠後期に最大化)が、世界ではじめて明らかとなった。BMIから推定される従来のエネルギー管理では限界があること、実測した個人の代謝量が実用に耐えるエネルギー管理に必須であることが明らかとなった。 糖代謝異常妊婦では、安静時代謝量が多いほど周産期合併症の頻度が高いことを発見した。これは、周産期合併症を低減するには、適切なエネルギー管理が極めて有用であることを示す、重要な結果である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は前向き介入研究の実施に向けて、準備を進める。これまでの後ろ向きデータベースPREMEから、安静時代謝量は食事摂取エネルギー量ひいては血糖コントロールを反映するため、周産期合併症の増加予測因子と考えられた。糖尿病妊婦の安静時代謝量の実測値から、周産期合併症なし群の平均値/合併症あり群の平均値=0.824が算出された。これをDM補正係数と定め、介入研究ではDM妊婦の代謝量に0.824をかけたものを新エネルギー管理量とし、それに基づいた栄養管理を行う。安静時代謝量と栄養摂取エネルギー量を測定することで、後者が大きくなればアウトカムに対するオッズが上昇することが計算可能である。
|