Project/Area Number |
23K15843
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
竹田 善紀 奈良県立医科大学, 産婦人科学教室, 研究員 (50825239)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 子宮内細菌叢 / Lactobacillus / 妊娠高血圧症候群 / 着床不全 / 子宮内膜炎 |
Outline of Research at the Start |
Lactobacillusは健康女性の腟内常在菌である。Lactobacillusは女性の腟内環境改善に関わる一方で、同属の一部の菌種が負の影響を与えることが知られている。近年の研究で無菌であると考えられていた子宮内にも細菌が存在することが判明し、胎盤形成への影響が示唆されている。本研究では、胎盤形成に関連した細胞株とLactobacillus属を用い、胎盤形成不全の原因となりうるLactobacillus属の同定、その機序を明らかにする。本研究で、胎盤形成不全関連疾患である妊娠高血圧症候群に対する新たな予測・治療対象が発見され、疾患の予測・新規予防方法を見つけ出すことが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
Lactobacillusは健康女性の腟内に認める常在菌である。Lactobacillusは種々の細菌感染を防ぎ、女性の腟内環境改善に関わる一方で、Lactobacillus属の一部の菌種の存在が負の影響を与えることが近年の研究で明らかになってきている。常在菌を認める腟に対して、子宮は元来無菌であると考えられていた。近年の遺伝子解析技術の進歩に伴い子宮内にも細菌が存在し、子宮内でのLactobacillus属の存在も明らかとなった。子宮内の細菌が胎盤形成に影響を与えている可能性が示唆されているが、その詳細な機序や原因に関しては未だ明らかになっていない。 妊娠高血圧症候群 (hypertensive disorder of pregnancy: HDP)は妊婦の3-5%が罹患し、世界で多くの母体・胎児死亡の原因となっている疾患である。前述した胎盤の形成不全はHDPの主要な発症原因とされており、子宮内細菌が胎盤形成に影響を与え、HDPの発症に関わっている可能性が十分に考えられる。 以上より、「子宮内に存在するLactobacillus属の中に、胎盤形成を阻害し、HDPなどの病因となりうる菌種が存在するのではないか」という問いを明らかにすることが本研究の目的である。 本研究では、胎盤形成に重要なヒト絨毛外栄養膜細胞の細胞株を用いて、Lactobacillus属との共培養実験により、その浸潤機能変化を調べ、HDPに代表される胎盤形成不全の原因となりうるLactobacillus属の同定、その機序を明らかにする。本研究で、胎盤形成不全に対する新たな予測・治療対象が発見され、疾患の予測・新規予防方法を見つけ出すことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題採用後、ヒト絨毛外栄養膜細胞の細胞株の入手、管理を行い実験実施に向けての準備を進めた。 Lactobacillus属の入手、管理に関しての準備が滞り研究の進捗はやや遅れている。 本研究課題に関連する成果を国際学会・論文にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮内で活動性を保った細菌に着目するために、子宮内細菌のmeta-transcriptomic解析の報告を参考にし、今後の解析菌種に関して再度検討を重ねていく。 本研究課題の研究実施計画に加えて、3次元培養を用いた浸潤機能評価を行う。 本研究課題の推進ならびに研鑽を目的に留学予定である。
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