Project/Area Number |
23K15933
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松村 智世 熊本大学, 病院, 特任助教 (10973761)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 緑内障 / 房水循環 / CD44 / 毛様体 |
Outline of Research at the Start |
1回膜貫通型受容体である CD44の細胞内ドメインと膜貫通部位はマトリクスメタメタロプロテアーゼにより切断され、細胞外ドメインが sCD44 として分泌される。原発開放隅角緑内障(POAG)では房水中に可溶型 CD44 (sCD44) が上昇していること、sCD44 が房水流出抵抗に関連することが知られている。また、CD44と視野障害の関係も報告されており、CD44 は緑内障治療の候補となりうると考えられる。 本研究では毛様体無色素上皮細胞における CD44の切断と房水中sCD44上昇のメカニズムを明らかにすることで新たな眼圧下降薬の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト毛様体無色素上皮細胞において各種MMPの発現をまず確認し、さらに過去報告はプロスタグランジンアナログが可溶性CD44濃度に影響したという報告であったが、今回はEP2受容体刺激作用をもつオミデネバグを毛様体無色素上皮細胞へ処理し、MMP発現に対するオミデネバグの影響を調べた。その結果、オミデネバグはMMP-9、MMP-14、ADAM10、ADAM17のmRNAの発現を抑制することがわかった。緑内障眼の毛様体無色素上皮細胞が活性化状態にあるのか、どのような刺激に曝露されているのかの報告はほぼゼロである。そこで毛様体が面している硝子体からの刺激因子としてマイクログリアが分泌するエキソソーム刺激を行ったところ、マイクログリアのエキソソーム刺激によって毛様体無色素上皮細胞ではMMP-2、MMP-9、MMP-13、ADAM10のmRNAの増加を認めた。MMP阻害作用をもつTIMPに関しては、オミデネバグはTIMP-3 mRNAの増加を認め、培養液中のTIMP-3を回収してウエスタンブロッティングを行ったところ、濃度依存性にTIMP-3の発現を認めた。一方、マイクログリアのエキソソーム刺激ではTIMP-2のmRNAが増加していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画として、毛様体無色素上皮細胞におけるCD44切断に関連する因子の検索をあげていた。マイクログリアのエキソソーム刺激によってCD44切断に関連するMMPのmRNAの上昇を確認できたことから、マイクログリアのエキソソームがひとつの因子であることが推測される。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト毛様体無色素上皮細胞におけるMMP発現にどのようにオミデネバグやマイクログリアのエキソソーム刺激が関連するかがおおむねわかった。 今後はこれらのsiRNAを毛様体無色素上皮細胞に導入し、培養上清に切断された可溶性CD44の測定を行い、MMP発現を抑制したオミデネバグがこのCD44切断を抑制するかも検証する。また、倫理委員会承認(済)の上、房水中の各種MMPやTIMP、CD44の発現と点眼の種類の相関について検討予定である。
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