Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究は生物学的なアプローチに基づく削らないう蝕治療を達成するために,象牙質う蝕の動的過程におけるイオンと有機成分の相互作用について明らかにすることを目的とする.この課題を達成するには,従来の静的観察法ではなく動的測定を用いて,う蝕動態に関与するイオンと象牙質内のコラーゲン線維や酵素の働きを反応下でそのまま理解することが求められる.本研究は,蛍光発現させた有機成分をう蝕動態中でそのまま観察する in situ 測定と3次元元素分析を組み合わせて,う蝕病態の鍵を握る無機有機複合体形成過程を解明し,臨床う蝕学の学理の発展と新規材料開発をめざす.