Project/Area Number |
23K16054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57040:Regenerative dentistry and dental engineering-related
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
陳 麗吉 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (20966816)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | Er:YAG Laser / pulse laser deposition / Hydroxyapatite coating / enamel restoration / fluorinated |
Outline of Research at the Start |
侵襲を受けたエナメル質に対する修復には歯質の主成分であるHApを用いて行うことが理想であるが、HApのようなセラミックスを直接接着させることは非常に困難であるため、未だに実用化されていない。Er:YAGレーザーのアブレーション機構を利用し、HApの前駆体であるα-TCPを脱灰された歯質表面に沈着させ、加水分解によりα-TCPのHApへの転移が可能となった。しかしながら、HApは耐酸性が弱く、酸により溶解してしまうという課題がある。そこで、本研究の目的は、HApに比べ耐酸性に優れたF-HApに着目し、Er:YAG-PLD法を用いて齲蝕予防効果のあるF-HAp膜の形成方法を探索することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
脱灰および酸蝕により侵襲を受けたエナメル質に対する修復には歯質の主成分であるハイドロキシアパタイト(HAp)を用いて行うことが理想であるが、HApのようなセラミックスを直接接着させることは非常に困難であるため、未だに実用化されていない。本研究課題の目的は、HApに比べ耐酸性に優れたフッ素化アパタイト(F-HAp)に着目し、Er:YAG-PLD法を用いて歯科医療において齲蝕予防効果のあるF-HAp膜の形成方法を探索することである。 歯質と堆積膜との一体化を前駆材料のハイドロキシアパタイト(HA)化の過程を行うためHApターゲットを用いず、α-TCPターゲットを用いた。Er:YAGレーザーアブレーション法によって、大気中でα-TCP堆積膜を作成し、HAp膜へ誘導した。また、長期安定性を調べるため、HAp表面にフルオールゼリーを塗布し、弱酸性0.5 Mリン酸ナトリウム緩衝液を用い、ICP-AES測定した結果、HAp膜はほとんど溶解してしまったが、F-HApは3日後からほとんど溶出していないことが認められた。 Er:YAG-PLD法を用いてF-HAp膜の形成方法を探索した。走査型電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡、X線解析にて形成した堆積膜の微細構造を観察した。その結果、結晶化していることが明らかとなった。マイクロビッカース、耐摩耗性試験にて物理化学的性能を調べた結果、硬度が上昇した。分光測色計にてエナメル質とHAコーティングの審美性(白色度、黄色度および艶さ)を分析した結果、変化を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトの唾液は、ステファン曲線のように飲食によりpHが大きく変化する。唾液のpHがエナメル質の溶ける臨界点により低い場合でのHA膜、F-HA膜の反応の検証が可能となった。審美性の評価によって、歯の表面にコーティングしたHA膜の厚みにより、白色度、黄色度の色差が変化することが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
Er:YAG-PLD法でコーティングしたHA膜の厚みにより色調が変化し、それにより歯の審美性が変わることを明らかにする。Er:YAG-PLD法によりF-HAコーティングの機序と性質が変化することを調べる。
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