Project/Area Number |
23K16067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 結梨子 広島大学, 病院(歯), 助教 (80889270)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 脊髄反射回路 / 運動処方 / 運藤処方 |
Outline of Research at the Start |
一時的なベッドレストなどで姿勢制御機能が低下すると,離床困難や転倒を招き,寝たきりとなるリスクが高まる.本研究では一時的なベッドレストによる姿勢制御機能の低下を抑制する方法として、立位姿勢の制御を担うH反射の賦活化に着目した.本研究では随意咬合による歯根膜機械受容器への刺激時,代謝産物による遠隔筋内化学受容器への刺激時や脳性麻痺患者のヒラメ筋H反射を評価することで,中枢でのセントラルコマンド,遠隔組織の筋機械受容器・化学受容器また錐体外路が H反射を賦活化に関与するかを検証する.これが明らかとなれば,ベッドレスト患者に臥床状態で姿勢制御機能を改善する新たな運動処方を提供することに繋がる.
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Outline of Annual Research Achievements |
近年,国内の寝たきり患者は増加し医療費が財政を圧迫していることが社会問題となっている.例えば急性期疾患などによって強いられる一時的なベッドレスト期間により姿勢制御機能が低下する.このことは離床困難や離床後の転倒の原因の一つとされており,その後の長期的な臥床や廃用症候群を引き起こすことにつながりかねない解決すべき課題である.そこで本研究では脊髄反射回路を介して立位姿勢を制御するH反射に着目し,臥床状態でH反射を賦活化させるためのメカニズムを解明することとした.H反射はこれまでに随意的な噛みしめによる遠隔疎通刺激により促進されることが報告されている.ところが,どのようなメカニズムで遠隔促通刺激が起こるのかは明らかにされていない.そのため本研究では遠隔筋疲労後の筋疲労物質の血流を遮断することや咬合により歯根膜受容器へ介入を行うこと,また被験者として脳神経疾患を有する脳性麻痺患者をリクルートとすることで脊髄反射回路に関与することが予想される中枢でのセントラルコマンド,錐体外路また下肢以外の筋機械受容器・化学受容器がヒラメ筋H反射にどの程度関与しているかを検証することとした. そこで、本年度は本研究を遂行するための機器の購入、整備、セッティングを行った。また、トライアル研究として3名の被験者に対して計測を実施しており、2024年度からの本格的なデータ収集に向けての準備を整えた。そのため、2024年度の初めから遠隔筋疲労後の疲労物質の血流遮断がヒラメ筋H反射に与える影響について調べる研究を開始できる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は研究に必要な機材を揃えることに関しては順調に進めることができ、本年度後半には被験者をリクルートしてデータの収集を開始することができた。しかしながら、脊髄神経反射回路に与える化学受容器の影響度を確認するために必要なカフインフレーターの動作不良や、自律神経の活動指標となる連続血圧計のパソコンとの接続不良も重なり計画通りに研究を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、当初の研究計画より研究の実施が遅れているが、遅れている原因の一つとして手技的な問題点が挙げられる。計画のなかでは自律神経活動計測の為にマイクロニューログラフィーの計測を予定していたが、マイクロニューログラフィーの計測には高度なテクニックを要すること、また測定の途中でも被験者のわずかな体動によりデータの計測が途絶えてしまうことなどから、想定通りにデータの収集が進んでいない。そのため、今後もマイクロニューログラフィーの計測に難航するようであれば連続血圧や心電図を用いた自律神経活動の計測に切り替えて研究を進めていくことを想定している。
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