Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
口腔顔面領域のしびれは、歯科治療や手術、外傷等で三叉神経が障害されると発症する。神経損傷後初期は感覚鈍麻を生じ、その後しびれ等の異常感覚を生じる。しびれは感覚鈍麻の改善後も長期間残存し、慢性化することも多い。また、口腔顔面領域の感覚情報処理精度は他部位よりも格段に高いため、しびれの症状を強く感知してしまう傾向にあり、患者の苦痛は強く、QOLの低下が著しい。しかし、しびれの慢性化メカニズムについては判明していない。近年、痛みや睡眠障害、胃腸症状の慢性化には中枢性感作の影響が示されてきた。そこで本研究ではサーマルグリル錯覚と質問紙を用いて中枢性感作を評価し、慢性化したしびれへの影響を検討する。