Project/Area Number |
23K16264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
福田 貴代 自治医科大学, 医学部, 助教 (30969374)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | がん教育 / プレコンセプションケア / キャリア教育 |
Outline of Research at the Start |
近年、40歳前後の年齢で乳癌を発症した患者で挙児を希望するケースが急激に増加している。しかしこの年齢層で、乳癌などの悪性疾患に対する治療と挙児という女性特有のライフイベントが重なり深刻な決断を迫られることが多い事実は一般には認知されておらず、妊娠前の健康管理(プレコンセプションケア)の一環としてがんに関する基本的知識の普及の重要性は高くなると予想される。本研究では、女性特有の乳癌、子宮頸癌、卵巣癌に関する教育を含めたプレコンセプションケアプログラムを新たに作成しブレストアウェアネス、HBOC、子宮頸がん検診とワクチンに関する啓発運動を実践しこれらの事象の認知度の向上、行動変容を調査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん教育とプレコンセプションケアについて2022年11月に県内女子高で出張授業を行いそのアンケート結果を2023年の学会で発表した。 2023年11月17日に県内共学の高校で出張授業を行った。参加者は男女26人であり授業前後のアンケートによりプレコンセプションケアとがんについて理解が深まった。 2023年12月7日 県内の高校の理科教師談話会でがん教育とプレコンセプションケアというタイトルで講演会を行った。参加者は約20人であった。学校におけるプレコンセプションケアおよびがん教育を同時に行うことの重要性を伝えることができた。高校生に出張授業を依頼され、2024年度の高校生への啓発につながった。 2024年2月、県内女子高の1年生を対象に出張授業を行った。授業前後のアンケートで、プレコンセプションケアとがんについての知識が深まったことがわかった。昨年に引き続き全生徒にパンフレットを配布した。同時に、昨年パンフレットを配布した2年生(授業をうけた生徒約80人を含む)を対象にアンケートを行い認知度の定着、行動変容を調査した。 自治医科大学学校祭前に2022年に引き続き、2023年とアンケート調査を行い、アンケート結果とパンフレットを配布した。自治医大医学科4年生に対し、授業の中でアンケート調査及びパンフレットを配布した。学校祭の前のアンケートは2年連続で行っているが、アンケートの存在を知らない、パンフレットを見たことがない学生が多く、これからの課題になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度のアンケートとパンフレット配布に引き続き、2023年7-9月に自治医科大学全学生に対しアンケート調査を行った。 2022年度1168人中310人から、2023年度1177人中213人から回答を得た。2022年度から2023年度でプレコンセプションケアの認知度9%→32%と症状。ブレストアウェアネスの認知度11%→20%と上昇。乳腺疾患の適切な受診科を選択する質問では産婦人科70%→61%と低下し、外科(乳腺科を含む)27%→37%が上昇しており一定の効果があった。この1年の行動として64人(30%)が自分のライフデザインについて考えた、39人(18%)が家族とがんや遺伝について話し合った、と回答し、少しずつ行動変容にもつながっていると考えられる。 2022年11月に県内女子高1-2年生約80人を対象に同様の講演を行うと同時に全校生徒にパンフレットを配布したが、その1年後の認知度調査として2年生を対象にアンケートを行った。プレコンセプションケアの認知度15.5%→33%に上昇 ブレストアウェアネスの認知度2.4%→19% といずれも上昇しており、啓発授業の効果と考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度から高校でのがん教育が必須になり医師やがん経験者を外部講師としてがん教育のさらなる充実が求められているが、栃木県内に医師やがん経験者の登録システムはなく、教師側から医師やがん経験者にアクセスすることが難しいことが浮き彫りになった。また、プレコンセプションケアとがんの授業は、将来のライフデザインを考えよう、というキャリア教育の側面も持つことが新たにわかり、この側面からアプローチしていくことを考えている。 プレコンセプションケアと乳がん、子宮頸癌の話は女子高に偏りがちであるが、女子のみならず共学、男子校においても来年度以降具体的に計画し、普及啓発していく。
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