Project/Area Number |
23K16297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
宅本 悠希 明治薬科大学, 薬学部, 客員研究員 (10880172)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 費用対効果 / 膵臓がん / QOL / 化学療法 / 放射線療法 |
Outline of Research at the Start |
膵癌は先進国で最も死亡率の高い癌種の1つであり、その中でも多くの割合を占める切除不能膵癌は局所進行性膵癌と遠隔転移性膵癌に大別され、局所進行性膵癌では化学放射線療法もしくは全身化学療法が使用される。一方で、膵臓癌治療ガイドラインの局所進行性膵癌における推奨は2療法間で同程度であり、その有効性及び安全性についてそれぞれの療法で使用される治療レジメンを包括して比較検討した研究は存在せず、副作用によるQOLの低下や経済的負担を考慮したエビデンスも存在しない。 本研究は、国内外で使用される局所進行を中心に、膵癌の化学放射線療法及び全身化学療法の費用対効果分析を行うことで、治療選択の一助となりえる。
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Outline of Annual Research Achievements |
以下2つの研究を実施した。「①膵臓がん治療薬におけるシステマティックレビュー(SR)における定義作成及びSRの予備調査」及び「②がんに伴うQoL値調査の予備調査」である。 ①膵臓がん治療薬におけるSRにおける定義作成及びSRの予備調査:局所進行性膵臓がんを対象とした化学放射線療法及び化学療法の臨床試験からそれぞれのデータを統合したSRを実施するべく、各治療レジメンについて諸外国で実施された調査研究を収集し、各種学術論文データベースの検索式作成及び患者定義の検討を行った。分析対象治療レジメンは本邦の膵臓がん診療ガイドライン2022で推奨もしくは提案される化学放射線療法及び化学療法の治療レジメンとした。予備調査の結果、化学放射線療法の主要な臨床試験は11試験、4レジメンの治療レジメンが存在し、化学療法の主要な臨床試験は8試験、4レジメン存在することが明らかとなった。今後のSR及びネットワークメタアナリシスではこれらの治療介入を対象とした分析を実施する。 ②がんに伴うQoL値調査の予備調査:治療の主な目的が延命である膵臓がんでは、患者報告アウトカムにおける影響も注目を集めている。その中で新規治療に対する治療効果の期待(Value of hope)が患者のQoLに与える影響が諸外国で示唆されている。一方で本邦におけるがん患者を対象としたValue of hopeの研究調査は殆ど行われていない。そこで日本におけるValue of hopeの実態を調査すべく、がん患者を対象とした質的アンケート調査のFeasibility調査を実施した。調査の結果、乳癌、肺癌、消化器癌を中心に、患者数の多い幾つかの癌腫を対象とした質的調査の実施可能性が示唆された。一方で、患者数の少ない癌腫に対しては充分なアンケート調査の実施が困難であり、より詳細なサンプルサイズの推定が必要であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年はSRの本調査の実施及びQoL調査のデータ収集を行う予定だったものの、SRでは対象患者の特定に時間を要しており、予備調査を行ったことから来年度以降に予備調査結果を踏まえた本調査の実施予定となっている。また、QoL調査では、本邦における癌患者を対象とした調査を検討しているものの、必ずしも充分なサンプルサイズの収集が可能かどうか、事前の調査が必要であり、本年はその部分を明らかにする必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に実施したSRの予備調査及びQoL調査の事前調査結果を踏まえて、検索式の定義について方針が纏まったことから、本件はSRの本調査の実施とNMAの実施可能性について検討を行う。また、QoL調査についても、事前調査により複数の癌患者を包括的に網羅した形式でアンケート調査を行うことで、日本人におけるValue of hopeの実態を明らかにできると想定している。
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