Project/Area Number |
23K16317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
若林 友騎 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 研究員 (70783835)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | Staphylococcus argenteus / 全ゲノム解析 / RNA-Seq |
Outline of Research at the Start |
新興感染症起因菌であるStaphylococcus argenteus(アルジェンテウス菌)の遺伝子系統間での遺伝子発現量を比較する。先行研究で実施した大規模比較ゲノム解析の結果、アルジェンテウス菌は大きく8つの遺伝子系統に分類されることが明らかになったが、各遺伝子系統間における病原性の差は不明であった。本研究では、保有する各遺伝子系統のアルジェンテウス株について、次世代シーケンサーを用いたRNA-Seqを実施し、各遺伝子系統株で発現している遺伝子を網羅的に同定し、遺伝子系統間の病原因子遺伝子等の発現量比較解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
Staphylococcus argenteus(アルジェンテウス菌)は、皮膚軟部組織感染症や敗血症、食中毒の原因となる新興病原細菌である。これまでの研究で実施した大規模パンゲノム解析において、アルジェンテウス菌は大きく8つの遺伝子系統に分類されたが、すべての遺伝子系統株がほとんど同一の病原因子レパートリーを有することが明らかになった。しかし、これらの病原因子遺伝子がすべての遺伝子系統で同様に発現しているかは不明である。本研究では、RNA-Seqを用いて、アルジェンテウス菌の遺伝子系統間における遺伝子発現量の比較を試みる。 令和5年度は、RNA-Seq解析予定株の完全長ゲノム配列の決定を試みた。遺伝子系統の異なる5株について、ナノポア社の次世代シーケンサーを用いてリードデータを取得し、de novo assembleを行ったのち、イルミナ社の次世代シーケンサーで取得したリードデータを用いてpolishingを実施した。その結果、5株すべてについて、ゲノムサイズが2.69~2.85 Mbの完全長ゲノム配列を決定することができた。 また、RNA-Seq用のキットの比較を行った。2社(A社およびB社)のキットについて結果を比較したところ、B社キットの方がリボソームRNA由来配列をより高い効率で除去できることが明らかになった。また、B社キットは、作業手順が簡便でコストの面でも優れることから、今後はB社キットを使用することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、RNA-Seq解析に必要な完全長ゲノム配列を取得することができた。また、令和6年度以降の本格的な実施に向けて、RNA-Seq用キットの比較検討も実施できており、概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
代表株について、B社のキットを用いて、再現性良くRNA発現を評価できる条件等について検討する。条件を決定でき次第、異なる遺伝子系統のアルジェンテウス菌のRNA-Seqを実施し、遺伝子系統間での発現レベルの比較を行う。
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