Project/Area Number |
23K16486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 聡明 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (50824653)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 看護理工学 / クロスリアリティ / 超音波検査 / 末梢静脈 / 末梢静脈カテーテル / 拡張現実・複合現実 / 動作分析 |
Outline of Research at the Start |
訪問看護師は、在宅療養の現場において、現代医療において欠かすことのできない末梢静脈アクセスを実施することが求められる。血管が細い、過去に漏れたことがあるなど困難な事例にも確実な医療を提供できるよう超音波検査装置(エコー)を用いた静脈アクセス技術が効果的であることがわかってきている。しかし訪問看護師にとって集合研修や高額なシミュレーションセンターの利用が難しいため、普及が十分でない。 そこで本研究では在宅看護で必要な症例への対応を含む静脈アクセス技術を、能動的なXR(Extended Reality)による学習が可能なシステムの開発を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではクロスリアリティ(XR)によるエコー画像を用いた末梢静脈カテーテル留置のシミュレーション手法は実現可能であるかを検証した。2023年度はコンテンツ基盤作成として、核となる基盤技術の検証、ハンドトラック医用画像連携について実施を行なった。対象システムのプロトタイプの開発を完了し、末梢静脈カテーテルの留置について初学者である者を対象に、実際の使用方法を検証する目的にランダム化比較試験を実施した。研究には16人が参加し、無作為にグループ分けされた。平均年齢は22.3歳で、VR機器を使用したことがあると回答した参加者は8名(50.0%)であった。2つのグループはXRと従来のマネキンシミュレーションを交互に使用する順序を入れ替え、その組み合わせを比較した。参加者全員は、いずれのシミュレーションの前にも、末梢静脈注射と超音波検査に関する30分間の座学を受けており、各シミュレーションは、看護研究者の指示による簡単な操作方法の説明の後に実施された。主要アウトカムである「対象技術に対する自信」は、シミュレーション後は両群で有意に改善した(p<0.01)。グループ間の比較では、XRシミュレーションを最初に行い、次にマネキンシミュレーションを行ったグループは、そうでないグループと比較して、有意に自信が向上した(p<0.01)。サブアウトカムであるSUSは、マネキンシミュレーションで平均63.8、MRシミュレーションで平均68.3であり、有意差はなかった。XRシミュレーションのSSIは、吐き気スコアが1.7、眼球運動スコアが3.3、見当識スコアが1.6であった。SUSとSSIについては、吐き気スコア、眼球運動スコア、見当識障害スコアの相関は、それぞれ-0.38、-0.17、-0.02であった。これらは有害事象として少ないスコアであり、実施可能性があることが示された
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度はコンテンツ基盤作成として、核となる基盤技術の検証、ハンドトラック医用画像連携について実施を行うことを目的としていた。現時点で対象システムのプロトタイプの開発を完了し、末梢静脈カテーテルの留置について初学者である者を対象にランダム化比較試験を実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
さらにコンテンツの内容改善を目指すため、対象のバリエーションの拡充や、性能向上が見込まれる新規のXRデバイスへの適応などが求められる。またそれを反映した看護師を対象とした評価研究が求められる。
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