Project/Area Number |
23K16547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
宮川 良博 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (70867291)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | がん性悪液質 / がん性サルコペニア / 中鎖脂肪酸 / ケトン体 / ケトン食 |
Outline of Research at the Start |
中鎖脂肪酸食とケトン体食のがん性サルコペニアに対する効果を比較検討することにより、がん性サルコペニアに対するより有効な食事介入を可能にすることを目的とする。これまで施行して来た中鎖脂肪酸食やグルコース飲水併用によりケトン体が誘導されるのか?中鎖脂肪酸食やグルコース飲水併用とケトン体食を比較した時に、抗腫瘍効果や骨格筋保護作用にどのような差異が認められるのか?また、その差異は何に起因するのか?このような問いに解答を得ることにより、中鎖脂肪酸食とケトン体食の差異を明らかにし、両者の長所を兼ね備えたより効果的ながん性サルコペニアに対する栄養介入のレジメンを生み出すことにつながると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん性心筋障害に対する栄養介入は、がん診療において重要性が増している。われわれは、がん悪液質由来心筋障害に対する3種の中鎖脂肪酸(C8,C10,C12)の栄養介入による効果を検討し、カプリル酸(C8)は単独投与にて抗腫瘍効果と心筋保護作用を示すこと見出した。本研究では、がん悪液質の一因とされるサイトカインの観点から、C8の作用機序を検討した。ラット悪液質モデルにおける、血漿中のケトン体および炎症性サイトカイン濃度を分析したところ、C8投与群ではケトン体濃度は有意に増加し、TNF-αおよびHMGB1の炎症性サイトカインは減少していた。C10あるいはC12投与群ではHMGB1で減少は認められなかった。担癌患者における血中濃度相当のIL-6、TNF-α、および、HMGB1を単独処理した心筋細胞株H9c2では、HMGB1処理でのみ増殖抑制効果を認めた。さらにミトコンドリア量の減少、活性酸素種の増加、過酸化脂質の増加を認め、心筋ミトコンドリア障害が生じていた。以上より、がん悪液質状態におけるC8摂取はケトン体産生とHMGB1抑制を介した抗炎症作用により、心筋保護に寄与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中鎖脂肪酸を用いた検討によりケトン体のがん性悪液質への有用性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後ケトン体そのものを用いて、悪液質への効果とその機序を検討する。
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