糖尿病由来の微小血管退行における交流磁気刺激を用いた新たな治療戦略の開発
Project/Area Number |
23K16562
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Kobe International University |
Principal Investigator |
中西 亮介 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 講師 (60807238)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 骨格筋 / 毛細血管 / 高脂肪食 / 交流磁気刺激 / 肥満 / 糖尿病 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,肥満を伴う糖尿病由来の微小血管退行に対する交流磁気刺激の予防効果を明らかにすることである.2型糖尿病に起因する肥満は内臓脂肪の蓄積や脂肪細胞の肥大化が原因となり,アディポサイトカインなどを過剰に産生する.アディポサイトカインの過剰産生は骨格筋の炎症状態を引き起こし,微小血管退行を引き起こす.これまでの先行研究において60Hzの交流磁場は代謝促進効果が明らかになっている.したがって,本研究では60Hzの交流磁場が脂肪の蓄積や脂肪細胞の肥大化を抑制し,アディポサイトカインの産生を低下させることで,骨格筋の微小血管退行を抑制することが可能かを検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は肥満に伴う骨格筋の毛細血管障害に対して筋収縮を伴わない60Hz交流磁気刺激を照射することで予防効果を明らかにすることである.2023年度は肥満モデル動物に対して(C57BL/6マウスに16週間高脂肪食(60%脂肪含有食)を与え肥満モデルを作製)8時間の60Hz交流磁気刺激を照射することで精巣上体脂肪量や体重を減少させることが明らかになった.このことから,交流磁気刺激は脂肪量を減少させることで肥満抑制効果があることが明らかになった.さらに,本介入後に骨格筋(腓腹筋内側)を取り出し,RNA抽出を行った.その後遺伝子発現量の解析を行ったところ肥満モデル動物は炎症性サイトカイン(TNF-αやインターロイキン6)mRNA発現が増加することが明らかになった.この炎症性サイトカイン(TNF-αやインターロイキン6)は血管障害に大いに影響をあたえることが知られていることから,肥満は炎症性サイトカインの増加を介して血管障害を誘発している可能性を示唆している.一方で,交流磁気刺激を照射することで腓腹筋内側の炎症性サイトカインの発現が低下することを明らかにした.これらのことから8時間の60Hz交流磁気刺激は炎症性サイトカインを抑制することで血管障害を予防する可能性があることが明らかになった.次年度は毛細血管の量的および質的解析を行い,毛細血管障害に対する予防方法としての妥当性を検証していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は3年計画で実施される予定で,2023年度で1年目が終了した.肥満モデル動物の確立ができており,骨格筋からRNA抽出および炎症性サイトカインの解析を行うことができており当初の予定通り進捗していると判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
骨格筋の毛細血管障害に対する予防効果を明らかにするために免疫組織科学染色を行い毛細血管の染色を行う.また,それらに関与するタンパク発現解析(VEGF,TSP-1ANG-1)を検証していく予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] High Concentrations of Nucleotides Prevent Capillary Regression during Hindlimb Unloading by Inhibiting Oxidative Stress and Enhancing Mitochondrial Metabolism of Soleus Muscles in Rats2023
Author(s)
Nakanishi R, Hashimoto N, Takuwa M, Xing J, Uemura M, Un Nisa B, Tanaka M, Hirabayashi T, Tanaka M, Fujino H.
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Journal Title
ACTA HISTOCHEMICA ET CYTOCHEMICA
Volume: 56
Issue: 6
Pages: 95-104
DOI
ISSN
0044-5991, 1347-5800
Year and Date
2023-12-28
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Peer Reviewed / Open Access
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