Project/Area Number |
23K16647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
勝浦 駿平 札幌医科大学, 保健医療学部, 研究員 (90784322)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 自動車運転 / 脳損傷 / ドライビングシミュレーター / 神経心理学的検査 / 自記式質問紙 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ドライビングシミュレーター(DS)及び神経心理学的検査を含む、自動車運転に関する院内評価を受けた脳損傷患者を対象に、運転再開後の運転状況及び事故・違反歴を質問紙で調査し、脳損傷患者における特徴を明示する。さらに、DS及び神経心理学的検査の成績と、運転再開後の事故・違反歴との関連性を明らかにする。本研究の結果は、運転を再開する脳損傷患者に対して、運転再開後に起こり得るリスクを踏まえた指導を可能にする。また、DS及び神経心理学的検査の成績から、将来の事故・違反リスクの質的な予測を可能にする。以上から、医療機関で実施可能な自動車運転評価において、運転再開の判断材料となる指標を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、自動車運転に関する院内評価を受けた脳損傷患者を対象として、1)運転再開後の運転状況及び事故・違反状況の特徴を解明した上で、2)院内評価成績(ドライビングシミュレーター(以下DS)及び神経心理学的検査)と、運転再開後の事故・違反歴を含む運転状況との関連性を明らかにすることである。研究手続きとして、DSおよび神経心理学的検査を含む自動車運転評価を行ったうえで運転再開の可否判断がなされた脳損傷患者に対し、可否判断から一定期間後に自記式質問紙を郵送し、運転再開後の運転状況、事故違反歴等の情報を収集する。 研究開始にあたり、札幌医科大学附属病院臨床研究審査委員会に研究計画の説明を行い、2023年6月に研究実施の承認を得た。また、必要物品として、DS(本田技研製セーフティナビ)、データ記録用タブレット、データ解析用PCをそれぞれ購入・設置した。本研究に関連する情報収集のため、2023年9月に第48回日本神経心理学会学術集会、同年10月に第48回日本高次脳機能障害学会学術総会にそれぞれ参加し、外部研究者との意見交換の機会を得た。 2024年3月末時点の進捗状況として、研究対象となる脳損傷患者に対し、DSを含む自動車運転評価によるデータ収集を実施中であり、現状では10名程度をリクルートした。既に収集済みのデータの一部は、The 8th Asia Pacific Occupational Therapy Congress 2024の一般演題に採択されており、発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ収集は開始されているが、当初予定より進捗が遅れている。その理由として、主に以下の2点が挙げられる。 1点目として、本学附属病院リハビリテーション部部長・本学リハビリテーション医学講座教授が2022年度末で退職となり、2024年4月現在、同職が不在となったために、本研究の対象者となる脳損傷患者、特に高次脳機能障害を有する患者のリハビリテーション処方が減少したことが挙げられる。 2点目として、研究代表者の一身上の都合により、2023年7月から12月まで育児休業を取得したために、データ収集を進められなかった期間が生じたことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の対象となる患者をより多く取り込むために、本学附属病院リハビリテーション部の作業療法士8名(非常勤職員3名を含む)に対し、自動車運転評価の概要、本研究内容の共有を行ったうえで、データ収集の協力を改めて仰いだ。これにより、研究対象者の取りこぼしを防止し、データ収集の促進を図る。 また、自記式質問紙の郵送時期について、研究計画時点では「運転再開の可否判断から1年以上」としていたが、これでは研究期間内に十分なデータ蓄積が行えない可能性がある。そこで、当院におけるこれまでの可否判断における指導内容を勘案し、郵送時期を「原則として可否判断から3か月以上経過時とし、可否判断時の指導内容に応じて対象者ごとに判断する」こととした。なお、当院の臨床研究審査委員会においても、この内容で承認を得ている。これにより、可否判断後の自記式質問紙による調査を速やかに開始することが可能となり、本研究の推進に寄与すると考える。
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