Project/Area Number |
23K16664
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
川崎 めぐみ 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究員 (10964489)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 認知症 / 認知機能 / 支援機器 / 高齢者 / 徘徊対策 / 見守り / 在宅支援 / 認知症高齢者 |
Outline of Research at the Start |
認知症者に対する支援機器を有効活用するためには、利用者の特性に加え、家族や支援者を含めた生活環境を考慮し、適する支援機器を選択することが重要となる。しかしまた、利用環境が複雑な在宅生活において、多様な利用者のニーズや特性と、開発が進む支援機器の技術的な機能とをどのように適合させるのかは明らかではない。本研究では、ニーズが増大している徘徊対策や見守りのための支援機器に着目し、在宅認知症高齢者の特性と有効な支援機器を関連付ける因子を明らかにする。これにより、利用者の特性に対応付けた適切な支援機器の選定を容易にする手法の構築につなげることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
徘徊対策や見守りのための支援機器提供に関わる医療福祉専門職として、在宅認知症高齢者の支援に関与する作業療法士、介護支援専門員、福祉用具専門相談員を対象にアンケート調査を実施した。得られたデータから現状の支援機器の利用実態を把握するとともに、専門職の役割や認識、支援機器の導入を判断する際に関連する利用者や支援機器の特性、支援体制などの要因や重要度を分析した。これらの分析結果を基に、支援機器選定において考慮すべき利用者の特性の因子を抽出した。 調査票については、1500施設に郵送し、535名の回答を得た(回収率35.6%)。支援機器の利用目的として、認知機能低下に伴う転倒予防、一人外出の予防・感知、介護負担軽減のために導入されることが多く、支援機器の種類としては、床センサやドアセンサ、人感センサなど各種センサの利用頻度が最も高く、次いでWebカメラやGPS端末、スマートフォンが活用されていた。スマートフォンは軽度認知障害者に対する支援で紹介・導入されていた。ライフラインやIoT家電を用いた生活の見守り支援はまだ十分に普及していなかった。支援機器を選定する際に重要な利用者の特性として、転倒リスク、認知機能、ニーズ、支援機器に対する受け入れ/反応、移動能力、病識が抽出され、加えて家族/支援者の有無、家族の意向・理解が抽出された。支援機器提供に関わる専門職の職種により、選定・適合評価に関わる要因や重要度は異なると考え、職種別に、提供支援への関わりや利用目的、支援機器選定や導入に影響を与える利用者の特性や環境要因を把握した。抽出された利用者の特性を基に、次年度以降に実施する徘徊対策及び見守り支援に関わる支援機器の活用事例の収集に向けて、利用対象者の調査項目の要件を整理し、インタビューガイドを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、在宅認知症高齢者の特性を的確に把握し、徘徊対策や見守りのための効果的な支援機器を選定するために考慮すべき要件を明らかにすることを目的としている。本年度は、そのために支援機器の専門職の提供実態を調査することにより、支援機器選定における現状の課題を分析し、考慮すべき利用者の特性の因子を抽出できており、予定した内容はおおむね順調に進展したものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の調査にて明らかとなった支援機器の利用実態を踏まえて、2024年度にはインタビュー調査を実施し、徘徊対策及び見守りのための支援機器の活用事例を取り上げ、利用者の特性と支援機器との対応を検証する。得られた調査結果に基づいて、利用者の特性に適した支援機器の導入支援を実施し、対応を検討する。これらの結果を踏まえて、認知症高齢者の特性と適する支援機器とを照らし合わせ,構造化していく。
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