骨格筋生物学とケミカルバイオロジーで代謝遺伝子発現機構を解明し、健康増進を目指す
Project/Area Number |
23K16771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
細川 元靖 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (60812683)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 骨格筋代謝 / 筋量増加 / RNA結合タンパク質 / 高脂肪食 / 運動 / ミトコンドリア / 遺伝子発現制御 / ケミカルバイオロジー / 脂質代謝 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、骨格筋代謝に関連する未知なる部分を解明することで、筋代謝をより特異的に活性化し、筋の糖や脂質代謝を亢進できる標的を見つけることである。これまでに取得した筋代謝が変化する時の遺伝子発現データ(運動、寒冷刺激、高脂肪食投与や代謝異常遺伝子改変マウス)の解析に、化合物の標的や効果から生物学的機序を解き明かすケミカルバイオロジー的解析を組み合わせることで、新たな筋代謝の制御因子や制御経路を解明する。本研究は、肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防や治療につながることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、骨格筋代謝に関連する遺伝子発現制御機構の未知なる部分を解明することで、筋代謝をより特異的に活性化し、筋における糖や脂質代謝を亢進できる標的を見つけることである。そのために、まずはこれまでに取得したデータの中から筋代謝にポジティブな影響を及ぼす、①代謝異常と筋量減少を呈するSfpq(RNA結合タンパク質)の骨格筋特異的KOマウス(KOマウス)へ高脂肪食(HFD)を投与し、筋量が回復した時のRNA-seq、②トレッドミルで強制走行後のマウス骨格筋のRNA-seq、の2つのデータ比較を集中して行った。その結果、KOマウスにHFDを給餌した時に発現増加のあった遺伝子は、運動で発現増加のあった遺伝子と正の相関関係があることを見出した。このことから、KOマウスにHFDを食餌させるモデルは筋量にポジティブな影響のある筋代謝活性化の良いモデルとなることが示唆され、さらに詳細な比較解析により、筋量と筋代謝活性化に影響を与えるような候補パスウェイをいくつか同定した。 この他に、骨格筋においてSFPQにより制御させる代謝経路をより詳細に解析したところ、様々な代謝経路の中でもミトコンドリアにおける好気的代謝が制御の中心であることが分かってきた。そこで、筋代謝の制御因子探索にSFPQの相互作用因子の網羅的解析の結果も合わせて利用することとした。 候補因子や制御化合物のスクリーニング方法については、これまでの解析からPGC1αの様々な発現制御機構の中でも選択的プロモーターの制御が、最も筋量に影響を与える筋代謝活性化制御に関連していることが示唆されたので、選択的プロモーターの変化を高感度に検出するためのレポータープラスミドを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sfpq-KOマウスと高脂肪食(HFD)を用いたパスウェイエンリッチメント解析や運動とのトランスクリプトーム比較解析、ミトコンドリア呼吸能の解析などを進め、想定以上に多くのことが分かった。さらに、SFPQの相互作用因子からの筋代謝制御因子探索を解析に加えるために、別プロジェクトで行っているSFPQと協調して遺伝子発現制御を行っている因子の網羅的解析を急いだ。そのため、化合物関連の進捗は遅れているが、筋代謝制御遺伝子・パスウェイの解析は新たな視点も含めて解析が進んでいるので、総合的には順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
筋代謝制御の候補遺伝子について:KOマウスにHFD食餌させた時・運動マウス・低温処理マウス・筋分化での遺伝子発現変化及び、SFPQ相互作用因子などから決めた候補遺伝子のノックダウン実験の準備を進めているので、筋細胞系におけるノックダウン効率、いくつかのマーカー遺伝子を確認し、RNA-seq解析に進んでいく。それらを解析し、筋代謝だけでなく代謝変化と筋量との関連を調べていく。 スクリーニング系(評価系)の構築について:作成したレポーターについて、ポジティブコントロール化合物を用いて、まずは系の確認を行い、実験を進めて行く。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Branchpoints as potential targets of exon-skipping therapies for genetic disorders2023
Author(s)
Hiroaki Ohara, Motoyasu Hosokawa, Tomonari Awaya, Atsuko Hagiwara, Ryo Kurosawa, Yukiya Sako, Megumu Ogawa, Masashi Ogasawara, Satoru Noguchi, Yuichi Goto, Ryosuke Takahashi, Ichizo Nishino, Masatoshi Hagiwara
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Journal Title
Molecular Therapy-Nucleic Acids
Volume: 33
Pages: 404-412
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Cryptotanshinone is a candidate therapeutic agent for interstitial lung disease associated with a BRICHOS-domain mutation of SFTPC2023
Author(s)
Motoyasu Hosokawa, Ryuta Mikawa, Atsuko Hagiwara, Yukiko Okuno, Tomonari Awaya, Yuki Yamamoto, Senye Takahashi, Haruka Yamaki, Mitsujiro Osawa, Yasuhiro Setoguchi, Megumu K Saito, Shinji Abe, Toyohiro Hirai, Shimpei Gotoh, Masatoshi Hagiwara
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Journal Title
iScience
Volume: 26
Issue: 10
Pages: 107731-107731
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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