Project/Area Number |
23K16788
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡本 るみ子 筑波大学, 体育系, 特任助教 (60894194)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 高齢者 / フレイル / 顔面筋機能 / 顔面筋 / 表情 / 顔面筋筋電図 / 表情表出 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、健常高齢者と若年者の各顔面筋活動量を測定、比較することで、加齢により低下する顔面筋機能を明らかにし、フレイルとの関連が強い顔面筋機能を探索することで、信頼性と妥当性を持つ顔面筋機能評価法を新たに開発する。本研究は3年計画である。初年度は、地域在住高齢者と若年者(大学生)の顔面筋活動量と精神健康(認知機能、抑うつ、意欲)、健康関連QOL、口腔機能(舌圧)を測定、比較検討と関連を調査、暫定版評価法を作成する(パイロットスタディ)。2年目は地域在住高齢者より2回データ収集し、評価法の信頼性と妥当性の向上を高めるための改良を行う。3年目は評価法の開発を完了し、それらの成果報告を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19禍では社会的孤立者が高齢者ほど増加し、会話頻度や交流人数も減少しており、表情表出機能への影響も懸念される。 2016年のメタアナリシスとシステマティックレビューにより、表情表出機能不全者は、精神障害のリスクが高いことが報告され、精神医学の新しい研究アプローチとして注目されている国立精神衛生研究所(NIMH)の研究領域基準(RDoC)の構成要素に表情表出異常が採択された。RDoCは、精神障害を理解するための、生物学的に正当性のある枠組みである。つまり今後、精神健康と表情表出機能に着目した研究への期待が高まると予想できる。これまで顔面筋機能評価は、主に表面筋電図(Surface electromyography: 以下、sEMG)などが用いられている。特に感情研究では、皺眉筋(しかめっ面)、大頬骨筋(笑顔)の活動量が指標となっている。さらに、顎口腔機能保持増進を目的として口腔周囲筋のストレッチ、舌や口唇運動などの機能訓練法が実施、評価されている。 以上から顎口腔筋だけでなく、表情表出機能を有する顔面筋機能の保持増進も身体・社会・精神心理面の健康状態を良好に保ちフレイル予防のために必要だが、顔面筋機能評価法は確立されていない。 そこで本研究では、1)健常高齢者と若年者の顔面筋群の活動量を測定、比較することで、加齢により低下する顔面筋機能を明らかにするとともに、2)フレイルとの関連が強い顔面筋機能を探索することで、信頼性と妥当性を持つ顔面筋機能評価法を新たに開発することを目的とした。 令和5年度は、地域在住高齢者と若年者(大学生)の顔面筋活動量と精神健康(認知機能、抑うつ、意欲)、身体活動、口腔機能(舌圧)、握力を測定、比較検討と関連を調査した。現在、結果を分析、投稿論文を執筆中である。また、本研究結果に基づき、暫定版顔面筋機能評価法の開発に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度実施計画は、地域在住健常高齢者と若年者(大学生)の顔面筋活動量の比較と精神健康(認知機能、抑うつ、意欲)、身体活動、口腔機能(舌圧)、握力を測定、関連を調査、暫定版評価法を開発することであった。以上の計画を概ね実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度に得られた結果を基に関連学会で報告し、さらに分析を加えて論文を執筆する予定である。また、当初の令和6年度の計画通り、顔面筋機能暫定版評価法を開発し、地域在住高齢者に対し、経時的に2回測定、フレイル基本チェックリストとの関連も分析して改良に努めていく。
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