Project/Area Number |
23K16802
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Kwassui Women's College |
Principal Investigator |
田端 佑規 活水女子大学, 健康生活学部, 講師 (10878250)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ゲラニルゲラノイン酸 / 肝癌予防 / イソプレノイド / リン脂質 / メバロン酸経路 |
Outline of Research at the Start |
本研究では発癌抑制作用を有するゲラニルゲラノイン酸(GGA)がヒト肝癌細胞及びマウス肝細胞内で生合成されたのち、細胞内に貯蔵される際のGGAエステル種の同定を実施する。 本研究により生合成されたGGAが細胞内のどの画分にどのような分子種として貯蔵されるかが明らかになるとGGA代謝経路の制御を利用した肝癌予防戦略に貢献することができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
ゲラニルゲラノイン酸(GGA)は肝発癌抑制作用を有する化合物として開発され、その後、ウコンやレモングラスなど薬用のハーブなどに存在する天然の非環式ジテルペノイドのひとつであることが報告された。実際、ヒト肝癌由来細胞株にGGAを添加することによって細胞死が誘導されることが報告されている。 先行研究において、研究代表者はヒト肝癌由来細胞株HuH-7細胞およびHep3B細胞を用いてGGAおよび2,3-ジヒドロ誘導体の2,3-dihydroGGAが安定同位体標識メバロノラクトンから酵素的に生合成されることを示し、GGAがメバロン酸経路から生合成される生理活性脂質であること、および同細胞にスクアレスタチンを添加するとGGAおよび2,3-ジヒドロGGAの生合成量が増加し、スクアレスタチン添加後24時間で細胞死が誘導されることを報告した。 前年度までの研究で、HuH-7細胞およびHep3B細胞において生合成されたGGAは遊離型のもの以外に、細胞TG画分やコレステロール画分ではなく、総リン脂質画分にエステル型で局在していることをTLC分画および質量分析にて見出している。今年度は過去に調製した、HuH-7細胞およびHep3Bから抽出した総脂質をサンプルとして用い、リン脂質ごとの分画を行いホスファチジルコリン(PC), ホスファチジルエタノールアミン(PE)の両画分にGGAが局在する可能性を見出した。しかしながら、細胞総脂質を分画せずにアルカリ加水分解したときの「エステル型GGA量」と比較するとPC, PE画分から検出できたGGA量は1/8程度しかなく操作手順のいずれかの段階で喪失している可能性があるため改善、および再現性の確認が必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は研究遂行のための研究環境整備に時間を費やした結果、研究の進捗が遅れている。 本年度は研究代表者の所属機関変更が生じ、その結果、実験設備面などで、すぐには研究を実施できない実験が生じた。 具体的には本研究計画の中枢を担うLC/MS/MSを用いた細胞内脂質の質量分析などが該当する。一方で、数度、LC/MS/MSを利用できるタイミングがあり、過去に調製していたサンプルなどで予備的な実験を行なったり、遺伝子発現解析をしたりするなど現在の環境のなかで可能な限り研究を遂行した。また次年度からは、客員研究員として近隣の大学にてLC/MS/MSを利用できるようになるため進捗の改善が図れると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までに環境整備は一定程度完了しており、24年度からは研究遂行のボトルネックとなっていたLC/MS/MSを利用できることとなっている。そのため進捗に遅れが生じていた質量分析の実験を重点的に遂行しようと考えている。
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