歯周病が脳のインスリン抵抗性及び認知機能障害に与える影響とそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
23K16821
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
渡辺 数基 公立小松大学, 保健医療学部, 特別研究員 (10908073)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 認知症 / 糖尿病 / 歯周病 / インスリン抵抗性 / 脳 / グルコース代謝 |
Outline of Research at the Start |
歯周病は加齢により増加し、歯槽骨の破壊を来す疾患であるが、様々な全身疾患を増悪させることが明らかとなっている。歯周病は脳の炎症性因子とアミロイドβ(Aβ)を増加させ、認知症のリスク因子となることが示唆されているが、脳のインスリン感受性やグルコース代謝、記憶形成関連因子にどのような影響を与えるかを評価した研究は乏しい。本研究では歯周病原細菌感染モデルを用いて記憶形成能を評価し、歯周病が脳のインスリン抵抗性や記憶形成関連因子に与える影響を調査する。歯周病の予防及び改善を通して脳のインスリン抵抗性やグルコース代謝を改善することが認知症の発症予防となる、というエビデンスを構築することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
認知症は加齢の他、糖尿病などの様々な後天的因子と関連している。耐糖能異常はアルツハイマー型認知症(AD)の発症を2~4倍に増加させることが報告され、また糖尿病合併ADモデルマウスでは神経細胞におけるインスリン感受性の低下が引き起こされていることが明らかとなった。一方、歯周病は加齢により増加し、歯槽骨の破壊を来す疾患であるが、糖尿病など様々な全身疾患の増悪因子となることが明らかとなってきた。中でも認知症との関連が注目を集めており、歯周病患者は健常者と比較しアルツハイマー型認知症(AD)の発症リスクが約1.7倍になることが報告された。また歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalis (Pg)をマウスに投与すると認知機能が低下し、炎症性サイトカインや代表的なADの病理であるアミロイドβ(Aβ)の沈着が海馬において増加することが報告された。しかし一方で、歯周病原細菌感染が脳組織のインスリン感受性に与える影響に焦点を当てた報告は乏しいのが現状である。そこで本研究では、歯周病が神経系細胞のインスリンシグナルやグルコース代謝に与える影響を調査するとともに、記憶形成関連因子を低下させるかに着目して研究を行うこととした。これまでの先行研究では主に脳内の免疫担当細胞であるミクログリアを介して歯周病が認知機能へ悪影響を与えるという報告が散見されたため、本年度は代表的な歯周病原細菌である Pgが複数種の神経系細胞に与える直接的な影響を主に調査した。現在までにRNA-seqを用いた網羅的解析により複数の発現変動遺伝子(DEGs, Differentially Expressed Genes)を同定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までにRNA-seqを用いてPgによって影響を受ける遺伝子を複数同定することができた。現在、この同定した遺伝子に関してqPCR法などを用いて詳細な解析を進めている。またpathway解析により得られた情報から、関連するタンパク質に着目した解析も進めている。おおむね予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに行った解析を継続して行う。特に関連するタンパク質に着目した解析を行う予定である。また研究成果の論文化を目指していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] daptation to the shallow sea floor environment of a species of marine worms, Oligobrachia mashikoi, generally inhabiting deep-sea water.2023
Author(s)
Shouzo Ogiso, Kazuki Watanabe, Yusuke Maruyama, Hiroshi Miyake, Kaito Hatano, Jun Hirayama, Atsuhiko Hattori, Yukina Watabe, Toshio Sekiguchi, Yoichiro Kitani, Yukihiro Furusawa, Yoshiaki Tabuchi, Hajime Matsubara, Mana Nakagiri, Kenji Toyota, Yuichi Sasayama, Nobuo Suzuki.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 13
Issue: 1
Pages: 6299-6299
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Effects of staniocalcin, a blood calcium-regulating hormone, on osteoblasts and osteoclasts in goldfish scales.2023
Author(s)
Kuroda, K , Srivastav, A.K , Suzuki, A , Rafiuddin, M.A , Toyota, K , Endo, M , Honda, M , Watanabe, K , Maruyama, Y , Tabuchi, Y , Hattori, A , Urata, M , Matsubara, H , Suzuki, N
Organizer
International Symposium: Environmental Issues in a Post-Covid 19 Society
Related Report
Int'l Joint Research
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[Presentation] 糖尿病モデルラットにおける実験的歯周炎の治癒期の網羅的遺伝子発現解析2023
Author(s)
中川佳太, 水谷幸嗣, 渡辺数基, 齋藤夏実, 竹村修, 坂庭愛理, 三上理沙子, 城戸大輔, 武田浩平, 小湊広美, 服部淳彦, 岩田隆紀
Organizer
第66回春季日本歯周病学会学術大会
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