Project/Area Number |
23K16838
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 60010:Theory of informatics-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 直暉 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教 (30963657)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 分散アルゴリズム / フォールトトレラント / 動的グラフ |
Outline of Research at the Start |
複数の計算機が協調して動作する分散グラフシステム上では,計算機や計算機間の通信リンクが故障することによってネットワークの構造が変化することは頻繁に起こりうる問題である.そのような故障が発生した場合,従来の研究ではアルゴリズムを最初から実行して解を求めなおすことが主流であった.しかし少数の計算機の故障による影響がこれまでの解に及ぼす範囲は限定的な場合も存在する.そのような場合において解を計算し直すのは冗長であると考えられる.本研究では少数のグラフの故障が発生した場合に解を復元するアルゴリズムの設計や,故障が発生しても正しい解を計算できるデータ構造の構築を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では分散グラフシステム上で故障が発生したときに効率的に解を修復するアルゴリズムの設計やデータ構造の構築を行うことを目的とする.分散システムとは複数の計算機が協調し,与えられた問題を少ない計算時間で解くシステムである.分散システムでは複数の計算機がシステムに関わるので計算機や計算機間の通信リンクが故障することは頻繁に起こりうる問題である.そのような故障が発生した場合,従来の研究ではアルゴリズムを最初から実行して解を求めなおすことが主流であった.しかし,少数の計算機の故障による影響がこれまでの解に及ぼす範囲は限定的である場合も存在する.そのような場合は最初から解を計算しなおすのは冗長であると考えられる.本研究では少数のグラフの故障が発生した場合に解を復元するアルゴリズムの設計や,故障が発生しても正しい解を計算できるデータ構造の構築を目指す. 今年度の研究では,時間とともに故障する辺が動的に変化するトーラスグラフ上での部分的な集合問題について取り扱った.この問題ではある定数gが与えられた時に,グラフ上にいる各エージェントは自身を含めて少なくともg台以上のエージェントがいる場所に集合する問題である.この問題に対して,エージェントの数が十分である場合は高速に問題を解くアルゴリズムを提案した.一方,エージェントの数が少ない場合は解くことが不可能であることを示した.この結果は国際会議のSANDで採択されている. また,逐次計算の分野では,単一始点距離感度オラクル問題について取り扱った.この研究では,グラフの辺または頂点が故障したときに単一始点からの最短距離のクエリを高速に出力することを目的としたものである.この問題に対して,(1+\epsilon)近似の距離をグラフサイズに対してほぼ線形時間のアルゴリズムを提案した.この結果は情報科学ワークショップによって発表している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績に記載の通り,今年度は国際会議に1件の論文が採択されており,研究は順調に進んでいると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
単一始点距離感度オラクルに関する研究ではすでに成果が出ているので,国際会議に投稿することを目標とする.逐次型のアルゴリズムに関して,現在知られている結果を利用して,分散グラフシステム上でも同様の手法が適用できないかについて検討を行う.また,モバイルエージェントシステムの分野では,集合問題や分散配置問題に関して,引き続き研究を行う.
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